稲盛和夫の仕事入門

稲盛和夫の仕事入門
若者にとって「働くこと」の意味とは何か?

「何のために働くのか」という問いに稲盛和夫は明快に答えている。
「本当に価値ある人生を送るために、心を高めることを目的として働くのだ」と。

四六 判( 200 頁)
ISBN: 9784833420723

2014年05月21日発売 / 1,760円(税込)

[著]神田嘉延(かんだ・よしのぶ)
1944年8月生まれ。法政大学社会学部卒、北海道大学大学院・博士教育学。1977年に鹿児島大学教育学部に赴任し、1985年鹿児島大学教授、2008年に教育学部を退職し、稲盛アカデミーの特任教授。現在、南九州大学教授。
私費でベトナム紅河デルタの地方都市ナムディンに日本語・日本文化学院を創設(教育省認可)。日本の大学・大学院の留学のために100名ほどの若者が学ぶ。ベトナム社会科学院主催500名規模の「稲盛和夫の講演会」に日本側から尽力。「稲盛和夫の君の思いは必ず実現する」「生き方」のベトナム翻訳者ファム・フー・ロイ(ナムディン日本語日本文化学院校長)の相談にのる。
主な著書『環境問題と地域の自立発展』『ベトナムの自立発展と生涯学習』『青年と学校発達史』。主な論文「薩摩の郷中教育」「自立と共生の教育社会学」「稲盛和夫の経営哲学と仏教観」「稲盛和夫と児童福祉」

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目次

巻頭言 出でよ、熱意溢れる若きリーダー 稲盛和夫
稲盛アカデミーについて 吉田浩己

プロローグ 「稲盛アカデミー」の挑戦 実践的人間力を養成する

実践的人間力の養成を目指す稲盛アカデミー
未来を積極的につくり出していく力を身につける
「働くこと」と「生きること」を結びつける
人間らしく生きるために徳の力を育てる

第1章 何のために働くのか 20歳からのハローワーク

挫折から始まった稲盛和夫の人生
考え方を変えると、運命が変わり始めた
人間を成長させる仕事というもの
サルからヒトへと進化させた労働の役割
働く意味はどこにあるか?――稲盛和夫の明快な答え
仕事は自らを鍛える精進の場
ただ食べるためだけに働くのではない
日本人の職業観は3つのタイプに分類される
仕事には達成の喜びがなくてはいけない

第2章 仕事を好きになるとはどういうことか 失敗しない職業選択

ニート、フリーターを学生たちはどう見ているか
フリーターはよりよい就職のための過程と考える学生たち
働いてみなければわからないことがある
働きがいのある組織をつくることが求められている
“不本意な就職”が“失敗した就職”になるとは限らない
「したいことがない」のなら、世の中のためになる仕事を選べ
体験するうちに自分の可能性が見えてくる

第3章 人生を素晴らしいものにする働き方(1) 継続の持つ偉大な力

稲盛和夫の働き方から感じられる職人魂
強く思い、必死に努力を続けていると、思いがけない結果が出る
継続の力は平凡な人を非凡な人に変えていく
能力以上の目標を設定することによって人間は成長できる
完璧を目指し、最後の1%まで全力を注ぐ
「継続は力なり」という考え方に対する学生たちの反応

第4章 人生を素晴らしいものにする働き方(2) 創造力が未来を開く

小さな創意工夫を積み重ねて人間は成長していく
純粋な思いには無限大のパワーが秘められている
正しい考え方を持たなければ人生も仕事も成功しない
「創造的に働く」ということに対する学生たちの反応
会社とは経営者と社員が共に生きていく場所
主体的に働くには大きな責任が伴う――アメーバ経営の教え

第5章 感謝が仕事も人生も豊かにしていく 稲盛和夫をつくった考え方

感謝の心が人生をよきものにしていく
欲望、愚痴、怒りの「三毒」をいかに抑えるか
素晴らしい人生を開く6つの精進
誰にも負けない努力をする――一生懸命に働くことは幸せの条件
未来のほうから現在を考えていく――自分の可能性を信じるということ
謙虚にして驕らず、さらに精進――驕りの心を捨てる
反省のある毎日を送る――誰にでもできる心を高める手段
生きていることに感謝する――愚痴や不満を未来のエネルギーに転換する
善行、利他行を積む――小善ではなく大善をなす
感性的な悩みをしない――後悔を引きずらない生き方
感性的な悩みから立ち直るための考え方

エピローグ 人間らしく働き、人間が輝く社会をつくる

ビジネスの原点にある布施の心
利他に徹して、「大欲をもって公益を図る」ことこそが大切
知足と利他によって新しい共生経済をつくる