実践版 孫子の兵法

実践版 孫子の兵法
勝者を支える最高峰の戦略書

勝者を支える最高峰の戦略書
人生で勝利したいすべての方へ。これは最新の『孫子』です。

本書は、2500年前に書かれた『孫子』を現代の視点で分析しました。いわば著者・孫武の最終目標を先回りして描いています。天才軍師のアタマを覗くことを目指しました。
孫子を道具として使うとすればいま何ができるのか?

四六 判( 272 頁)
ISBN: 9784833420952

2014年10月17日発売 / 1,650円(税込)

[著]鈴木博毅(すずき・ひろき)

1972年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒。
ビジネス戦略、組織論、マーケティングコンサルタント。MPS Consulting代表。
日本的組織論の名著『失敗の本質』をわかりやすく現代ビジネスマン向けにエッセンス化した『「超」入門 失敗の本質』はベストセラーになる。そのほかの著書に『「超」入門 学問のすすめ』(ダイヤモンド社)、『ガンダムが教えてくれたこと』『シャアに学ぶ逆境に克つ仕事術』(共に 日本的組織論の名著『失敗の本質』をわかりやすく現代ビジネスマン向けにエッセンス化した『「超」入門本実業出版社)など。

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目次

はじめに

序章 世界最高峰といわれる『孫子』を使いこなすには?

伍子胥の血塗られた復讐を助けた、孫武の英知/孫武の時代における天才たちと、伍子胥の悲劇/三国志の英雄「曹操」から毛沢東、ビル・ゲイツまで/現代の人間学としての『孫子』の効用/『孫子』をつらぬく5つの要素

第一章 なぜ、勝てない戦いに挑むのか?

01 孫子は「不敗」を一番大切なものだと言った

やめる「勇気」をいまこそ発揮しよう!/ありのままの人は弱く、失敗ばかりで人生を終わる/“敵”とはあなたが新しく始めることである/勝利のチャンスはあなたが作るものではない/人のカラダは、環境に簡単に影響される/弱い自分から、全力を引き出すために

02 敗者の教訓、まずはそれを避ける

過去からの教訓を生かす/全体の8割は常に負け組である/負け組の8割が、そこから動かない理由がある/ネガティブ・インパクトのみが人を動かす/ポジティブなリストで人生が変わらない理由/敵を軽視すれば、負けるのがおちである

03 勝者が磨くべき5つの基本条件

不敗をより完璧な形にするために/5つの基本条件、勝利の目算を高める方法/優れた人の意見を、素直に聞いて準備する/戦うことなく、目標の達成を狙う

04 勝つことが当たり前になる世界へ

世の中は、当たり前のことしか起こらない/困っている人ほど、奇跡や過激なことを信じやすい/努力の汗が見える時点で、2つのことを間違えている/勝ち易きに勝つ。下位企業を叩き続けろ/相手を味方に引き入れたら、負けはありえない

第二章 なぜ、根拠もないのに勝てると思うのか?

05 孫子の考える、もろい人間とはどんな人か?

「もろさ」を持つ人の特徴/依存する弱さ、とはどんな状態か?/遠方への出張に、ぜったいに遅刻しない方法/依存を排除する5つの方法/信頼できるビジネスマンは、依存を避けて盤石を目指す

06 希望的観測という無謀な賭け

能力が低い者ほど、自分を過大評価する/多面的に比較検討すると、愚かな結論を避けられる/勝算を高めるための、優れた思考モデルを使う/幸運を期待しない者が、もっとも確実な勝者/孫武なら、ひとりの働きに過度の期待をかけない

07 怒りに身をまかせず、選択肢を増やす

怒りで身を滅ぼした孫武の元上司/怒りは、時がたてば喜びにも変わる/選択肢の少ない人ほど、もろい/なぜ、激務の社長が長生きし、動物園の動物が短命なのか/『孫子』の最大の効能の一つは、選択肢を無限に広げてくれること

第三章 なぜ「戦わずに勝つ」方法をとれないのか?

08 壁を打ち破る間接的アプローチとは

間接的アプローチを使えなければ、あなたは孫子を理解していない/500ドルで、ハリウッドの映画監督になれるか?/同じ結果を、違う方法で達成できないか?/豊臣秀吉が、家康に使った「間接的アプローチ」とは/目の前の壁がどれほど厚くとも、孫子は勝利を手にする

09 はじめは処女のごとく、終わりは脱兎のごとく

別に、処女の演技を推奨しているわけではない/警戒させない、警戒していないところを攻める/若きビル・ゲイツが、相手を油断させた方法/詐欺師は、小さな約束で心を開かせる/相手に準備する時間も、心の余裕も与えない速さ

10 リデル・ハートと孫子、二人の戦略論の威力

第二次世界大戦の趨勢を決めたノルマンディー/攻撃が有利な時、防御が有利な時のちがい/リデル・ハートと間接的アプローチの8カ条/孫武の勝利に見る、みごとな間接的アプローチ

11 永遠の戦略論、孫子の前に崩せない壁はない

攻撃の意図を相手に知られない理由とは?/勝利の定義を変えてしまう/それは、本当に相手が欲しいものか?/違う目標を追いかけて、同じ結果(勝利)を得る

第四章 なぜ、勝てるタイミングを逃してしまうのか?

12 孫子の「時間術」、時間に価値があるときを見抜く

時間の価値の変化に備える勝者、無関心な敗者/時間はいつでも同じ価値ではない/巨大な壁を前にした、間接的アプローチの意味/時間の価値が低いとき、その過ごし方/悲惨な境遇でも、時間の価値は無限に高まる

13 主導権がある時間、ない時間を意識せよ!

戦場を区切る、3つの時間帯とは/時間について、敗北者はおどろくほど無知である/物事が変えられる時間、変えられない時間/枠組みが決定したら、雌伏の時間に移行する

14 時間の経過を、あなたは味方にできているか?

時間がコストになるほうが、負ける/時間の経過で、勝者も型にはまる/時間の経過で、変化を生み出せる者/積み重ねたものが無駄になるとき、飛躍を生むとき/良いことが、同じ人にばかりやってくる理由/最後に笑うものは誰か?

第五章 なぜ、兵の「実力」を引き出せないのか?

15 孫子が説く、トップが果たすべき役割とは

戦力の6割は、組織の優劣で決定される/トップは、全体をきちんと見ているか/トップは、補佐役の幹部と親密な関係か/時流にきちんと乗れているか、流行を掴まえているか

16 孫子に学ぶ、上司と部下の適切な関係づくり

全軍を戦いに駆り立てる「目標」「超えるべき壁」「倒すべき敵」をつくっているか/目標と指示、死力を尽くさせるコツ17

17 勝利のための、孫子の組織論

大軍団でも、小軍団の良さを発揮せよ/組織が大きくなると、あらゆる武器が消えていく/わかりやすさとアイコンで、全軍を引率する/臨機応変を奨励し、あくまで成果に焦点を合わせる

18 人を動かす3つの舞台を作っているか?

上司は、人を効果的に動かす、3つの舞台を用意せよ/乱を治に変える「統制力」を生み出す/怯を勇に変える「勢い」/弱を強にする「態勢」/すぐれた舞台を作る、プロデューサーとなれ

19 大きな勝利の90%はあなた以外の要素で決まる

努力よりも、機会の大きさで勝利は決まる/敵が力を入れていない場所、社会のスキを見つける


あとがき


巻末付録
孫子をさらに詳しく学びたい方へ 成り立ちと特徴を分析する

20 孫子の兵法の成り立ちから見る特徴

経験則と歴史を、戦略に昇華させた孫武/待ちぼうけの童謡が教える、経験則の弱点/『孫子』を創造的にマスターする、原則と定石/似た価値観と、思考体系を持つ敵には極めて有効/第一次世界大戦の世界と、2500年前の孫武の慧眼

21 孫子が負けるとき、それはどんな瞬間か

孫子は歴史上、何度か負けている?/兵法を誤読する者、使えない者が増えた/失敗がなければ、それが「勝利」と呼べる戦場にいるか/未知、未経験のものごとに、積極的に触れて、歩いていく経験を

22 孫子が逆襲を成功させるとき

経験を積むことで、勝率が急激に上昇する思考/相手を知ることを、恐れてはいけない/あなたの目標と、大切な人の目標を重ねる/人を動かす力をつける、人に勇気を与える力をつける


超訳「孫子の兵法」早わかり! これが孫子の骨子だ!


参考文献