[新装版]全訳「武経七書」1孫子・呉子

[新装版]全訳「武経七書」1孫子・呉子

改めて読み直したい企業参謀のための最高の教科書

危急存亡の秋(とき)――。人は、組織はいかに生きるべきか?
ビジネスに、人生に役立つ「戦略」の古典をいま読み直す。

A5 判( 288 頁)
ISBN: 9784833420969

2014年09月12日発売 / 2,750円(税込)

[著]守屋 洋(もりや・ひろし)

著述業(中国文学者)。昭和7年、宮城県生まれ。東京都立大学中国文学科修士課程修了。著訳書に『論語の人間学』『老子の人間学』、(いずれもプレジデント社)『決定版・菜根譚』(PHP研究所)、『リーダーのための中国古典』(日本経済出版社)など。

[訳・解説]守屋 淳(もりや・あつし)

著述業。昭和40年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。著訳書に『現代語訳・論語と算盤』(ちくま新書)、『論語入門』『孫子――最高の戦略教科書』(いずれも日本経済出版社)など。

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目次

刊行のことば

[解題]
一、『孫子』について
謎めいた『孫子』の作者、孫武の人となり/孫武は実在した
『孫子』を貫く柔軟な思考/『孫子』は広く読みつがれてきた
二、『呉子』について
呉起の生涯/『呉子』の兵法

『孫子』

[第一]始計篇

【一】兵は国の大事/【二】五つの基本問題
【三】七つの基本条件/【四】仕える条件
【五】基本と応用/【六】兵は詭道なり/【七】勝利の見通し

[第二]作戦篇

【一】戦争には莫大な費用がかかる/【二】兵は拙速を聞く
【三】智将は敵に食む/【四】勝ってますます強くなる

[第三]謀攻篇

【一】百戦百勝は、最善ではない/【二】上兵は謀を伐つ
【三】戦わずして勝つ/【四】勝算がなければ戦わない
【五】君主の口出し/【六】彼を知り己を知れば

[第四]軍形篇

【一】敵のくずれを待つ/【二】攻めと守り
【三】勝ち易きに勝つ/【四】まず勝ちて後に戦う
【五】勝兵は鎰を以って銖を称るが若し

[第五]兵勢篇

【一】軍の編成、指揮、奇正、虚実/【二】戦いは奇を以って勝つ
【三】奇正の変は、勝げて窮むべからず/【四】激水の石を漂わすに至るは勢なり
【五】利を以って動かし、卒を以って待つ/【六】勢に求めて人に責めず

[第六]虚実篇

【一】人を致して人に致されず/【二】守らざる所を攻める
【三】手薄を衝く/【四】十を以って一を攻める
【五】戦いの地、戦いの日を知らざれば/【六】兵を形するの極は無形に至る
【七】実を避けて虚を撃つ

[第七]軍争篇

【一】迂を以って直となす/【二】百里にして利を争えば
【三】兵は詐を以って立つ/【四】疾きこと風の如し/【五】衆を用うるの法
【六】気、心、力、変/【七】窮寇には迫ることなかれ

[第八]九変篇

【一】君命に受けざる所あり/【二】九変の術を知らざる者は
【三】智者の慮は必ず利害に雑う/【四】吾の以って待つあることを恃む
【五】必死は殺され、必生は虜に

[第九]行軍篇

【一】地形に応じた四つの戦法/【二】軍は高きを好みて下きを悪む
【三】近づいてはならぬ地形/【四】近くして静かなるはその険を恃む
【五】辞卑くして備えを益すは進むなり/【六】利を見て進まざるは労るるなり
【七】しばしば賞するは窘しむなり/【八】兵は多きを益とするに非ず

[第十]地形篇

【一】六種類の地形/【二】敗北を招く六つの状態
【三】地形は兵の助けなり/【四】卒を視ること嬰児の如し
【五】兵を知る者は動いて迷わず

[第十一]九地篇

【一】戦場の性格に応じた戦い/【二】先ずその愛する所を奪え
【三】敵領内での作戦/【四】呉越同舟
【五】人をして慮ることを得ざらしむ/【六】情況に応じた戦い方
【七】死地に陥れて然る後に生く/【八】始めは処女の如く

[第十二]火攻篇

【一】火攻めのねらい/【二】臨機応変の運用
【三】火攻めと水攻め/【四】利に合して動き、利に合せずして止む

[第十三]用間篇

【一】敵の情を知らざる者は/【二】五種類の間者
【三】事は間より密なるはなし/【四】反間は厚くせざるべからず
【五】上智を以って間となす

『呉子』

[第一]図国篇

【一】呉起、魏の文侯に仕える/【二】まず団結を考えよ
【三】道を守り、義を行なえ/【四】むずかしいのは勝つことではない
【五】五種類の戦争にどう対処するか/【六】能力別人材活用法
【七】必ず勝つ方策とは何か/【八】部下の無能を悲しむ

[第二]料敵篇

【一】敵情を分析し、それに応じた戦いを/【二】戦うべき場合と、そうでない場合<br【三】こんな相手なら必ず勝てる/【四】このような時には、ためらわず攻撃を

[第三]治兵篇

【一】兵士が喜んで戦う理由は何か/【二】まず軍の管理統制を心がけよ
【三】戦場に向かうときの心得/【四】死を覚悟してかかれば生き残る
【五】兵士の教育訓練を重視せよ/【六】能力に応じた使い方を
【七】前進してはならぬ場合もある/【八】軍馬にも慎重な配慮が望まれる

[第四]論将篇

【一】死の栄ありて生の辱めなし/【二】勝利するためには四機を把握せよ
【三】指揮命令系統を確立すべし/【四】相手の情況に応じて臨機応変に
【五】敵将を見分けるには、誘って反応を見よ

[第五]応変篇

【一】命令伝達の方法を確立せよ/【二】味方が小勢のときは狭い地形を
【三】勝てぬとみたら素早く撤退を/【四】敵の意表をついて戦い続けよ
【五】谷戦には少数精鋭主義で戦え/【六】混乱させてから攻撃せよ
【七】水戦では、まず河の情況把握に/【八】兵車作戦には長雨と低地を避けよ
【九】まず守りを固め、機を見て追撃すべし
【十】敵領内では、人心収攬につとめるべし

[第六]励士篇

【一】信賞必罰だけでは勝利は保証されない/【二】功なき者も激励すべし
【三】わずか一人でも死を覚悟すれば強い/【四】戦闘の命令は簡約であるべし