[新装版]全訳「武経七書」2司馬法・尉繚子・李衛公問対

[新装版]全訳「武経七書」2司馬法・尉繚子・李衛公問対

戦いをもって戦いをなくす、ほか 人生・ビジネス戦略書

競争社会を生き抜くために。人は、組織はなにをすべきなのか?
人の心を掴む術と組織運営の要諦をいま学ぶ。

A5 判( 416 頁)
ISBN: 9784833420976

2014年09月12日発売 / 3,080円(税込)

[著]守屋 洋(もりや・ひろし)

著述業(中国文学者)。昭和7年、宮城県生まれ。東京都立大学中国文学科修士課程修了。著訳書に『論語の人間学』『老子の人間学』、(いずれもプレジデント社)『決定版・菜根譚』(PHP研究所)、『リーダーのための中国古典』(日本経済出版社)など。

[訳・解説]守屋 淳(もりや・あつし)

著述業。昭和40年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。著訳書に『現代語訳・論語と算盤』(ちくま新書)、『論語入門』『孫子――最高の戦略教科書』(いずれも日本経済出版社)など。

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目次

[解題]

一、『司馬法』について
司馬穣苴という将軍/『司馬法』の成立/戦いをもって戦いをなくす

二、『尉繚子』について
二人の尉繚がいた/後人の偽作ではない/『尉繚子』の魅力

三、『李衛公問対』について
「七書」のなかでは最も新しい兵書/プロ同士の兵法談義/『李衛公問対』の面白さ

『司馬法』

[第一]仁本篇

【一】戦いを以って戦いを止む/【二】備えを怠れば国を危うくする
【三】戦いにはルールがあった/【四】古代聖王の政治とは
【五】賢王はやむなく戦争に訴えた/【六】覇者の仕事/【七】「会盟」の申し合わせ事項

[第二]天子之義篇

【一】昔は教化を重視した/【二】各王朝によって違う行動パターン
【三】武器、戦車、旗/【四】締め付けは必要だが/【五】余裕をもって戦う
【六】政治と軍の儀礼/【七】大勝しても賞を与えない/【八】終結にさいして

[第三]定爵篇

【一】戦うための組織づくり/【二】五つのことに配慮する/【三】戦いは権なり
【四】「天、財、善」の三条件/【五】柔軟に対応できる組織
【六】攻めてよし、守ってよし/【七】作戦行動の心得
【八】兵士の信頼を失わない/【九】「義」を踏みはずすな
【十】王道と権道の併用/【十一】お告げのたぐいを根絶
【十二】「仁」だけでは破滅する/【十三】作戦の手順/【十四】将軍が手本を
【十五】もし軍が混乱したら/【十六】軍法の貫徹/【十七】統率の原点

[第四]厳位篇

【一】軍陣での心得/【二】勝利をめざすために/【三】大胆かつ慎重に
【四】軽装備と重装備/【五】敵の急襲に備えて/【六】将は慎重であれ
【七】将たる者のあり方/【八】勇戦の動機/【九】無理は避ける
【十】王道と権道の使い分け/【十一】鼓による指示/【十二】装備をどうするか
【十三】応変の対応/【十四】「道」でまとめる/【十五】兵士の不満解消
【十六】功績は分かち、責任は自分が/【十七】仁、義、智、勇、信
【十八】撃ってよい敵とは

[第五]用衆篇

【一】「衆」と「寡」の戦い方/【二】有利な地形を選べ/【三】敵の出方をうかがう
【四】追撃するときの心得/【五】兵に決死の覚悟を

『尉繚子』

[第一]天官篇

【一】占いよりも人事を尽くせ/【二】神頼みより知恵を

[第二]兵談篇

【一】まず国内政治の安定/【二】戦争の勝敗は政治が決める
【三】感情に走るな/【四】主体性ある判断と行動/【五】敵に余裕を与えない

[第三]制談篇

【一】法制の確立が第一要件/【二】四つの欠点を克服
【三】一人の例外も認めない/【四】大集団を使いこなすコツ
【五】管理を忘れた軍は敗れる/【六】空言は許すな/【七】人材の確保が急務

[第四]戦威篇

【一】三種類の勝ち方/【二】兵卒に戦意を/【三】命令の変更は慎重に
【四】部下の奮起を促す/【五】戦力の増強
【六】「上に厚く下に薄く」は最悪/【七】将帥は率先して困難にあたれ

[第五]攻権篇

【一】将帥は頭脳、部下は手足/【二】将帥の条件
【三】勝算なしに戦うなかれ/【四】怪我勝ちについて
【五】命令系統の確立/【六】分断して一気に総攻撃

[第六]守権篇

【一】防禦用施設の構築/【二】防衛戦での鉄則/【三】救援軍が戦局を左右

[第七]十二陵篇

【一】勝つための十二の心得/【二】将帥としての十二の欠格条項

[第八]武議篇

【一】戦いによりて不義を討つ/【二】財政収入の増加
【三】賞罰と威信/【四】市場管理が鍵/【五】軍法を厳しく
【六】良馬に名伯楽/【七】人事を尽くす/【八】精強な軍は水に似る
【九】将帥は自分を特別扱いするな/【十】将帥のつとめ

[第九]将理篇

【一】えこひいきは許されない/【二】刑罰に訴えず、事の真相を明らかに
【三】良民を牢に投ずる愚行

[第十]原官篇

【一】官吏と法は国の要/【二】臣下の職責、君主の権限/【三】最高の政治とは

[第十一]治本篇

【一】衣食の確保が政治の基本/【二】今の政治は根本を見失っている
【三】まず私利私欲に走らない/【四】天子の条件/【五】法による統制

[第十二]戦権篇

【一】先手をとって主導権を握れ/【二】戦いの法則性を把握せよ
【三】知謀をもって果断に対処すべし

[第十三]重刑令篇

【一】敗軍の将には厳罰を

[第十四]伍制令篇

【一】各部隊には連帯責任制

[第十五]分塞令篇

【一】設営地では部隊間に一線を/【二】許可なき者は通行を許さない

[第十六]束伍令篇

【一】考課は戦果と損害を秤に/【二】処罰の権限は、各組織の責任者に

[第十七]経卒令篇

【一】旗、記章による部隊の識別/【二】進退先後の関係を徹底させる

[第十八]勒卒令篇

【一】命令の伝達にドラ、太鼓、鈴、旗/【二】訓練は小部隊から
【三】作戦に緩急を

[第十九]将令篇

【一】軍の指揮権は、君主が将帥に付与

[第二十]踵軍令篇

【一】踵軍、興軍と主力軍/【二】平時と戦時/【三】まず、国内情勢の安定を

[第二十一]兵教上篇

【一】訓練と処罰の規定/【二】訓練は小単位から/【三】公平な賞罰による威信

[第二十二]兵教下篇

【一】天子を威服させる十二の方策/【二】死を覚悟すれば生き残る
【三】信賞必罰で臨む/【四】敵の内部混乱に乗じる
【五】城を攻略する二つの戦略

[第二十三]兵令上篇

【一】軍事と政治は表裏の関係/【二】将帥は秤、敵は分銅
【三】敵情に応じて陣形も変化/【四】虚、実、秘による敵戦力の分析

[第二十四]兵令下篇

【一】国境守備隊/【二】処罰は連帯責任で
【三】勝利を収める三つの条件/【四】命令の貫徹

『李衛公問対』

上の巻

【一】正兵か奇兵か/【二】正から奇に変化/【三】二通りの撤退
【四】奇と正は固定せず/【五】集中と分散/【六】勝つべき者が勝つ
【七】奇兵は将軍の裁量で/【八】「八陣」とは何か/【九】陣形の原型は黄帝に
【十】「三門四種」とは何か/【十一】狩りは軍事訓練であった
【十二】車戦の原則/【十三】原則は尊重すべし/【十四】敵の判断を惑わす
【十五】統制のとれた軍を/【十六】「勢いに乗る」が肝要
【十七】現地軍には現地の指揮官を

中の巻

【一】戦いの主導権/【二】現地軍の士気を高める/【三】兵士を鍛えるには
【四】隊伍をどう編成するか/【五】「六花の陣」とは
【六】機動性重視の「六花の陣」/【七】曹操の布陣は間違っている
【八】分散と集中について/【九】騎馬軍団の使い方
【十】それぞれの長所を生かす/【十一】三つの陣形
【十二】陰と陽を使いわける/【十三】まやかしにも効用が
【十四】統率に愛情を/【十五】信頼をもって臨む/【十六】「大義、親を滅す」
【十七】主導権の奪回/【十八】「鉄菱」と「行馬」

下の巻

【一】布陣に地形を選ぶ/【二】迷信や占いに惑わされるな/【三】兵力の集中
【四】敵の誤りを引き出す/【五】攻守は一体/【六】敵を知り己を知るとは
【七】味方の気を高め、敵の気を奪う/【八】李勣の使い方
【九】高祖劉邦と光武帝の違い/【十】古式に倣う
【十一】占いやまじないの使い道/【十二】軍の統制について
【十三】戦いを欲するとき、避けるとき/【十四】すぐれた兵法家