なぜ、嫌われ者だけが出世するのか?

なぜ、嫌われ者だけが出世するのか?

手柄の奪い合い、理不尽な人事、嫉妬とプライド…。人間は、必ず人の足を引っ張る。対人・社会心理学を専門とする著者が、企業社会で起こる「人間の足の引っ張り合い」や「いじめ」にユニークでわかりやすい視点で切り込む。

四六 判( 288 頁)
ISBN: 9784833421201

2015年04月13日発売 / 1,650円(税込)

[著]齊藤 勇(さいとう・いさむ)
立正大学名誉教授、日本ビジネス心理学会会長。1943年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。カリフォルニア大学留学。文学博士。専門は、対人・社会心理学。とくに人間関係の心理学として、対人感情の心理、自己呈示の心理などを研究。マスコミやTV出演などで、啓蒙的な心理学の普及にも尽力し、TV番組「それいけ!ココロジー」に出演し監修者を務めるなど、心理学ブームの火つけ役となった。『心理分析ができる本』(三笠書房)、『図解雑学見た目でわかる外見心理学』(ナツメ社)、『イラストレート人間関係の心理学』(誠信書房)など、編・著書・監修多数。企業社会や学校などで起こる「人間の足の引っ張り合い」や「いじめ」に関して、社会心理学者としてユニークでわかりやすい論陣を張る。

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目次

特別対談 人はなぜ、足を引っ張り合うのか?
高城幸司 VS. 齊藤 勇


第一部 人間関係学 理論編

1 あなた一人だけ、みんなと違った意見を言えますか?
2 「みんなが君を批判しているよ」の「みんな」って何人のこと?
3 「出る杭は打たれる」というが、「出る杭」の影響力を検証する
4 会議はすればするほど、人の意見を偏らせる
5 「組織のため」という大義名分は人間を残酷にさせる
6 地位は人をつくり、人をワンマンにもさせる
7 「出世しやすい」ポジションは本当に存在するのか
8 「いじめ」はどんなリーダーシップのときに起きるのか
9 人はなぜ、他人を信用できずに足を引っ張るのか
10 ライバルが「同じ権限」を持つとき、最悪の悲劇は起きる
11 関係者が増えると、人はなぜ、火中の栗を拾わなくなるのか
12 人はどのようなときに手を握り、どのようなときに争うのか
13 出世すると、友人が減るタイプの人間がいる

第二部 人間関係学 応用編

1 人事考課はなぜ、「先入観」に左右されるのか
2 「理不尽な人事」を人はどう受け入れるのか
3 人間は自分の都合のいいように他人を解釈する
4 執着心の炎はどのようなときに燃え上がるのか
5 協調的と個性的――日本社会ではどちらが有利か
6 業績評価にはなぜ、上司のバイアスがかかるのか
7 「御中元・御歳暮」の心理的コストと心理的利益を分析する
8 権力という魔性にとりつかれると、人は「乱用の罠」にはまる
9 自分が嫌うと相手も嫌う――人間関係の悪循環は断ち切れるか
10 年俸制時代の「手柄の奪い合い」は防げるか
11 「日本型」業績給与社会は茶坊主を増やすだけである
12 「自尊心」の刃はなぜ、同僚や友人に向くのか

あとがき――人間関係を底なし沼にしないために

新装版あとがき――いつの時代も、人はなぜ、足を引っ張り合うのか?