ザ・鬼上司!

ザ・鬼上司!
【ストーリーで読む】上司が「鬼」とならねば部下は動かず

自分が好きなことができる会社、失敗しても叱られない会社、
「できることだけやってね」と上司がいう会社、こんな会社あるわけない!

四六 判( 292 頁)
ISBN: 9784833421461

2015年09月11日発売 / 1,650円(税込)

[著]染谷和巳(そめや・かずみ)

1941年東京都生まれ。東京教育大学(現筑波大学)卒業。出版社、社会教育機関勤務を経て、88年、人材育成会社(株)アイウィル設立、代表取締役社長に就任。2015年より同社主宰。上司としての考え方や行動の仕方、部下の指導法など、幹部教育の第一人者として活躍中。
著書に『上司が鬼とならねば、組織は動かず』(小社刊)ほか多数。

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目次

第1章 人材育成についての考え方

組織不適合の新入社員/野球部出身者でも叱れば泣く時代/ライバル会社で頭角を現した羽村/人も天下の回りもの/「小企業に人材は来ない」という思い込み/現状打開に導いた社長の学校回り/行動を起こさねば人は来ない/“心”があれば採用はうまくいく/他力本願では人は育たない/年齢に関係なく人は変わる/的外れの能力開発/否定派は少なくなっているが/教育がなぜ必要か──一般的な理由/社員を一人前にするのは会社の「義務」/一生慕ってくれる部下を育てられるか/管理者の外部研修を全廃したP社/管理者教育が必要な9つの理由/優れた管理者を育てる5つのポイント/2代目の育成に悩むたたき上げ社長/他社での修業を拒む2代目/幹部の出向で会社に活気が/後継者が基本にすべきは“守成”/社長が急死したが会社は残った/幹部は社長の背中を見て育つ

第2章 人間性を高める――しつけと道徳

問題社員を採用してしまう/退職が決まりほっと胸をなでおろす/自己中心的で思いやりを欠く女教師/女教師は20年後の小原礼子だった/貧乏でも尊敬を集めたかつての教師/指導者としての人間性を欠く今の教師/整理整頓ができない人は人間性が劣る/整理整頓によって意識は高められる/排泄物を処理できず集団自殺するネズミ/掃除でわかる人間性の9段階/清潔志向は人間性を損なう一面も/しつけは精神強化の最良の方法/欧米人が賞賛しつづけた日本人の礼節/愛国心がなければ道徳は身につかない/礼儀知らずが礼儀を語る立場に/尊敬する人に出会えれば「学ぶ人」になれる/神風流九段の詩吟講師を採用/尊敬する人を持ち、古典と歴史に学べ/人間性を育むのは知識・教養・人格/感性は訓練で磨かれる

第3章 部下を育てる具体的方法

緊張感をなくした社員をどうするか/組織は上に立つ人の価値観を反映する/基本を身につければ行動的になれる/ハーバード出のエリートが身につけている「基本行動」/仕事をさせないことは無慈悲な行為/上司の任務は部下に仕事を与え任せること/仕事を与える際の7つの原則/相変わらず一流大卒を優先採用する企業/人材の優劣を決めるのは自信/“1番になった体験”が自信を作る/“敗北体験”もまた必要/新人たちは叱られたいと思っている/人を育てるには「戦う姿勢」が大切/厳しさを貫くには「潰す覚悟」も/荒田の考える「上手な叱り方」/社長はこう叱れ/社員を疑い執拗に報告を求める社長/管理者に求める報告は必要最小限に/会社は公器、「私のもの」意識は捨てよ/仕事を任せて信頼を形で示せ/「前線指揮官の独断は服従に等しい」/人間関係ができると人情采配を振るようになる/部下との人間関係の作り方/部下への思いやり、愛情があるか/“育成の困難”から解放された荒田社長

第4章 優れた上司の条件

1個人の力よりチームの力/会社の成長に必要な職場の雰囲気/プラスの「気」が職場の雰囲気を変える/「気」は言葉に代わる意思伝達の武器/意図せず雰囲気を変える「気」の力/優れた上司とはどんなタイプか/自分が未熟でも部下には厳しくあれ/大きい問題には毅然と対処せよ/権威を落とす言動はつつしむこと/一見ムダなことに打ち込む人は光る/人を動かすには「合法的支配」より心をつかめ/奇跡的なことには試行錯誤の過程がある/指導者として最高の状態/カリスマを目指すなら身を隠せ

第5章 意思統一=根回し

即刻クビにすべき管理職/大企業病は中小企業にこそはびこる/大企業病を防ぐ代価を惜しんではならない/危機が訪れなければ危機感は持てない/信賞必罰が逆効果に/アンバランスの創造が社長の仕事/危機感作りで大企業病を一掃/労働組合を陰で操る古賀部長/組合ができると中小企業は伸びなくなる/管理者は会社側に立たねばならない/組合ができる前に手を打つべき/意思統一するなら全社員を自分のクローンに/意思統一を徹底しても社員の個性は生かせる/古参幹部を退職に追い込んだ辞令/円滑な人事にはやり方がある/部下掌握に有効な「根回し」/変化の激しい時代、会議は必要/日本の会社には“顔を見る会議”が必要

第6章 誰を抜擢し誰を捨てる──人事

人事評価を人事部任せにする社長/好き嫌いで人事を決める刈谷社長/使い込みが発覚しても降格せず/逆転人事の前に「その人の部下だったら」と考えてみる/人事の基本は「年功序列」にすべし/大胆な人事異動の失敗例/人事の停滞と在任期間は無関係/組織の活性化は心の活性化から/社長が嫌う人材は有能でもいい仕事はできない/人事は会社が小さくても大胆かつ慎重に/部下の魂まで自由にできるという誤解/追放された創業社長/恩人ではあるが尊敬できない人/側近を選び損なうと判断を誤る/失敗しない側近の選び方/社員の大半は心の中でノーと言い続ける/老化するとノーマンはわずらわしくなる/社長と一蓮托生のイエスマンを何人持てるか

第7章 日本的経営の特性

倒産への道を突き進んだ優良企業社長/倒産から学ぶ「成功の条件」/苦手なことを無理に行えば失敗する/「人間の未熟」が倒産を招いた/自己を過信する社長/会社よりトップが先に成長すべし/人あっての会社/ハーバードも取り入れた“日本的経営”/捨ててはならない日本独自の価値/“古き良き”日本をアメリカが捨てさせた/会田雄次の警告が現実に/“日本的経営”は時代遅れではない/日本企業の成長の要因に着目したアベグレン/中小企業を生かしているのは家族的結合/日本人の国民性になった勤勉精神/遊んでいても“勤勉”に働く出版社の社員/経営の根底に流れる倹約の精神/倹約は自然、ケチは不自然/倹約こそ健全経営の柱/成長の要因は“GNN”にあり/“古き良き”日本は中小企業の中に生きている

第8章 川の流れのように自然に

財産を手にし経営を放棄した社長/“濡れ手に粟”が尊敬される時代/勤勉を続けるため「休む」「遊ぶ」を推奨/どん尻の存在が「ゆとり」を生み出す/すべては宇宙の意思でつながっている/核心を突くドラッカーの言葉/「私は運が良かった」