無私、利他

無私、利他
西郷隆盛の教え

私は、「郷中教育」で西郷隆盛の人物像、偉大な功績を体系的に学びました。
その学びが、私の考え方に影響を与えています。

四六 判( 208 頁)
ISBN: 9784833422574

2017年12月21日発売 / 1,760円(税込)

[監修]稲盛和夫(いなもり・かずお)
1932年、鹿児島県に生まれる。55年、京都の碍子メーカーである松風工業に就職。59年4月、知人より出資を得て、京都セラミック株式会社(現京セラ)を設立し、現在名誉会長。第二電電(現KDDI)の設立、JALの再建にも携わる。
主な著書に『生き方』(サンマーク出版)、『働き方』(三笠書房)、『考え方』(大和書房)、『アメーバ経営』、『稲盛和夫の実学』(共に日本経済新聞出版社)などがある。

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目次

まえがき

第1部 稲盛和夫が語る「西郷隆盛」を読み解くキーワード
 ―─ 西郷隆盛の原風景と「稲盛自分史」の中の西郷

問一、西郷隆盛は、幼い頃から尊敬する偉人でしたか。
問二、幼い頃に影響を受けた教えはほかにありますか。
問三、薩摩に生まれた西郷ですが、薩摩の特徴的な風土について語っていただけますか。
問四、「妙円寺詣り」は、「曽我どんの傘焼き」「赤穂義臣伝輪読会」と並び郷中教育・三大行事と言われていますが、薩摩の武士たちはこれらの行事にどんな教えを込めたのでしょうか。
問五、薩摩武士の気質をよく表している言葉はありますか。
問六、西郷の教えには、薩摩藩以来の「郷中教育」の影響はありますか。
問七、いまも心に残る「郷中教育」での学びはありますか。
問八、これまで経営判断をする際に、西郷の教えが活かされたことはありますか。
問九、「無私の精神」を身につけるには、どうしたらいいのでしょうか。
問十、西郷は二度の島流しという逆境体験を通じて己を成長させました。逆境をなかなか体験しづらい現在の若者たちは、どのようにして己の心を鍛えたらいいのでしょうか。
問十一、著書の中で、あるいはお話の中で、「努力」という言葉をよく使われています。西郷は「努力」に対してどのように考えていたのでしょうか。
問十二、若き日に、一番努力した時期はいつの頃ですか。


第2部
第1章 西郷隆盛・「叛逆者」から幕末の「英雄」へ・前編
 ―─ 幕末の志士から維新の元勲、叛乱者まで隆盛の人生を鳥瞰する(1)

いま、なぜ、「西郷隆盛」なのか
薩摩藩下級武士四十七石と泥まみれの郡方書役
『近思録』崩れと西郷隆盛
お由良騒動と「精忠組」
新藩主・島津斉彬の力量
幕末の志士・西郷隆盛の誕生
西郷の“隠れ育成担当”は藤田東湖
「薩摩に西郷あり」
慶喜派として動いた将軍継嗣問題
戊午の密勅、そして安政の大獄へ


第2章 西郷隆盛・「叛逆者」から幕末の「英雄」へ・後編
 ―─ 幕末の志士から維新の元勲、叛乱者まで隆盛の人生を鳥瞰する(2)

前途を悲観、夜半に竜ヶ水沖で入水自殺
生き延びた西郷、奄美大島で潜居
久光と西郷の確執、そして西郷は沖永良部島へ
「旧体制」の改革を志した島津久光
久光の挫折
西郷、ついに奔る
勝海舟との出会いと第一次長州征伐
龍馬の計らいにより「薩長提携六カ条の密約」締結
幕府の第二次長州征伐に対抗する薩摩藩


第3章 西郷隆盛・維新の「英雄」から「叛逆者」へ
 ―─ 幕末の志士から維新の元勲、叛乱者まで隆盛の人生を鳥瞰する(3)

王政復古の大号令から鳥羽伏見の戦い
江戸城無血開城
ひ弱な維新政府の迷走
廃藩置県の大改革を断行
岩倉使節団と西郷留守政府
征韓論対決
鹿児島県令も協力した私学校の創設
西郷私学党、西南戦争にて散る


終章 西郷隆盛はたいまつの火か
 ―─ 明治維新百五十年と西郷隆盛没後百四十年の意味

「西郷の死」を当時の人々はどう見ていたか
明治維新百五十年と西郷隆盛没後百四十年


参考文献