[著]金城実(きんじょう・みのる)
東京生まれ。医学博士、一般社団法人日本予防医療協会代表理事。岡山大学医学部卒業後、麻酔科に入局。ニューヨークのアルバート・アインシュタイン医科大学に留学し、医学博士号取得。帰国後、岡山大学医学部付属病院麻酔科病棟医長として最先端のテクノロジーを駆使した治療に携わる。1996年、予防医療の実践のために大学病院を辞し、独立。2003年に㈱MDジャパンを設立。「医者がすすめるメディカルダイエットプログラム」を研究開発。予防医学プログラム「Dr.セルフチェック」を開発し、企業や病院、フィットネスクラブなどを中心に展開。2011年より予防医療的な視点から企業への健康経営の提案を開始。2014年、実践的予防医療の人材育成のため日本予防医療協会を設立。著書に『「粘膜パワー」で若返る超健康になる』(プレジデント社)、『血液サラサラ、ボケない、ヤセる! 1日1分! 腕振り健康法』(KADOKAWA)。
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序文 なぜ、今、健康経営なのか?
第一章 これでいいのか健康経営
◆健康経営が目指すことは何か?
- 健康経営の本当の意味をご存じですか?
- あなたの会社の健康経営実践度をチェック
- 健康経営という考え方はアメリカで誕生
- 健康経営の意味を理解していない健康経営優良法人も!?
◆健康経営とは社員を家族のように大事にすること
- 健康経営、こんな取り組みをしていませんか?
- 健康経営の本当のインセンティブは何か
- やるべきことは労働環境改善と社員の健康増進サポート
- その取り組みでは健康経営が実現できない理由
- 健康診断では病気は減らない
- 健康経営の目的を理解しなければ社員は動かない
◆社員の健康と会社の経営は直結している
- 社員を大事にすることがなぜ経営にとって良いのか?
- 1人の社員が3カ月病欠すれば、最低でも300万円の損失
- 社員の長期病欠による「見えない」三つの損失
- 社員が疲弊すると生産性は低下する
- 元気な社員と不健康な社員、どちらが欲しい?
- 今年元気な社員が来年も元気とは限らない
- 設備や機械のメンテナンスをするのになぜ大切な社員の健康管理をしないのか
- 予防医療(セルフケア)にかかる費用は治療費の100分の1
◆健康経営は会社の明るい未来への投資
- 健康経営で生産性を1.5倍に
- 良い人材は健康経営企業に集まる時代
- 労働力人口が800万人減少 健康経営は会社生き残りの切り札
第二章 日本の未来から見た健康経営の意味
◆世界ナンバー1の超高齢社会・日本の衝撃
- 医者の私が企業の健康経営実現に力を入れる理由
- 人口動態から読み解く日本の近未来
- 2050年には高齢人口が4割に
- 「棺桶型」人口ピラミッドの社会とは?
◆超高齢化する日本の未来を明るくするには
- 超高齢社会で何が起きるのか――医療費の側面から
- 医療費はもっと抑えることができるはず
- 予防医療で健康人口を増やし医療費を削減
- 健康経営の大きなポテンシャル
第三章 健康経営を成功させるには「予防医療」が不可欠
◆健康な身体を作るのは治療医学ではなく予防医療
- 大学病院で現代の医学に取り組んだがガンの死亡者数は増えていた
- 先端医療で治療するより、予防医療で病気にかかる人を減らせ
- 年代後半から予防医療を国策で進めたアメリカ
- アメリカではガンの死亡率が低下している!
◆現代医療(治療医学)は必ずしも健康に結びつかない
- ガン検診で見つけられるのは10ミリ以上のガン
- 治療医学は対症療法 血圧の薬を飲んでも動脈硬化は治らない
- 予防医療は症状を根本的に治せる
- セルフケアは適度な運動と適切な食事から
- セルフケアでガンの発症時期も先に延ばせる?
◆予防医療への理解がまだまだ浅い日本
- ファッション化した日本の健康ブーム
- 日本人の楽観的すぎる健康観
- 「まあまあ元気」の意識を変える
◆予防医療が目指すのは長寿ではなく健康長寿
- 医療や介護を受ける時期を先へ延ばしていこう
- 予防医療の重要ポイントはメタボ対策
- 「クラシックカー」を目指すのが予防医療
第四章 健康経営プロジェクトに向けて準備!
◆健康経営プロジェクトをスタート
- 健康経営でやるべきことはシンプル
- プロジェクトにはチームとスケジュールが必要
- 健康経営プロジェクトの年間スケジュール
◆健康経営実現で大事なのは準備
- チームを結成し健康経営の目標を共有
- 健康経営成功のカギは社長による「健康経営宣言」
- 健康経営宣言は会社の内外で繰り返す
- 健康経営宣言を繰り返すことでコーチング効果も
第五章 労働環境を改善して社員を元気にしよう
◆労働環境改善の第一歩は現状チェックから
- 職場の疲労度をチェックする
- 職場のストレス度をチェック
- 仕事量、自由度、人間関係がストレスに影響
◆長時間労働削減への取り組み
- 残業80時間はイエローカードです
- 日本の労働生産性は世界21位 長時間労働は効率が悪い
- 起床から12時間が過ぎたら「酒気帯び運転」状態
- 起床15時間後の仕事の質は飲酒運転状態
- 長時間労働を削減するには会議時間を短縮すればいい!
- スタンディングで会議を効率的に
- 長時間労働削減と同時に残業代の補填も必要
コラム●アメリカではスタンディングデスクが人気に
◆ハラスメントはどのように撲滅していくか
- ハラスメント撲滅宣言のポスターを社内に
- 何がハラスメントなのかを明確に示そう
- ハラスメントは連鎖する
第六章 健康経営プロジェクト セルフケア実践編
◆健康診断表から問題点、課題をチェック
- 前年と比べて数値の変動はないか
- BMIと体脂肪率から万病のもと「肥満」傾向がわかる
- 体重ではなく体脂肪率で判断せよ
- 血圧から血管や血液の状態も見えてくる
- 課題や気になることを書き出し改善目標を立てよう
コラム●詳しい健康改善アドバイスが欲しい人はDr.セルフチェックを
◆日々取り組むセルフケアを設定する
- 毎日続けられる運動と食生活の心がけを一つずつ
- 会社で社員みんなで運動をするのも効果的
- 「カラダ改善計画&記録シート」に社員全員で記録していこう
◆セルフケアの取り組みのヒントを紹介
- ヒントその1 腕振り体操
- ヒントその2 バンザイストレッチ
- ヒントその3 ゆっくり階段上り
- ヒントその4 1日1食は伝統的な日本食を
- ヒントその5 箸置きを使ってゆっくり食事
- ヒントその6 ベルトが腹八分目を教えてくれる
- ヒントその7 食べ過ぎた時は3日間でプラスマイナスゼロに
- ヒントその8 お風呂で代謝アップ、免疫力アップ
コラム●私が勧めるメタボ対策 脂肪を落とすことより筋肉をつけることを考えよう
第七章 健康経営実現はセルフケアの習慣化にかかっている
◆社員にセルフケアを実践してもらうには?
- セルフケア定着には社員への声かけが必須
- 記録シートを使って社員とコミュニケーションを
- 定期的チェックで継続に向けてプッシュ
- 実行率が高い社員やチームは表彰を
- 習慣になるには最低3カ月かかる
◆健康経営プロジェクトとしての目標設定は?
- 健康経営プロジェクト1年目、評価の基準は?
- 1年で10%の社員がセルフケアを実践するようになれば大成功
- 10%の「イニシエーター」と連携しよう
- 3年目に30%達成で健康経営の成功が見えてくる
◆セルフケアの習慣化には認知行動療法を!
- 命令されたこと、頑張ることは続かない
- 行動を継続するには自己決定と自己効力感が必要
- 「目標達成率100%」のセルフケアを設定
- 続けるコツは「少し物足りない」目標設定
- セルフケアの取り組みでは完璧主義はやめよう
- 「セルフモニター」で自己効力感を高める
- 担当者はポジティブな働きかけを繰り返そう
コラム●セルフケアを続けるためのヒント集
おわりに