歴史作家の城めぐり

歴史作家の城めぐり
戦国の覇権を競った武将たちの夢のあと

第一級の歴史作家が読み解く、関東甲信の隠れた名城35のガイド

お城ブームを反映して、城に関する書籍が多数出版されている。安土桃山期以降の豪華絢爛な天守閣を擁する城を中心に取り上げた書籍もあれば、戦国期の軍事色が強い古城を扱った書籍まで百花繚乱である。
本書は、気鋭の歴史作家として注目される伊東潤氏が、これまでの多くの作品で舞台としてきた関東甲信の名城を35紹介するもの。多くはこの地域の覇権を競った北条氏、武田氏、真田氏、徳川氏にまつわる城である。単なる名城ガイドや探訪記ではなく、歴史作家である伊東氏が綴る各城にまつわる物語や縄張り(城の基本設計)の解説が本書の特徴。読めば必ず現地を訪れたくなるし、一度行った城でもまた行きたくなる。現地に持参しやすいハンディサイズ。

●序章で「堀切」「曲輪」「虎口」「馬出」など、最低限知っておきたい中世城郭の基本構造をコンパクトに解説。
●各城について、築城から廃城までの物語、城を舞台にした攻防戦、縄張りの解説を10ページを使って解説しているので読み応え十分。
●北条早雲、武田信玄、真田昌幸、徳川家康などの英傑と城との関わりの背景を詳細に解説。
●江戸城・小田原城などメジャーな城から、杉山城などマニア好みの城まで広範にカバー。
●各章の終わりにコラム「城めぐりが楽しくなる伊東潤のおすすめ小説」を掲載。
など。

この本は、ディープな城ファンや伊東潤ファンはもちろん、これから関東甲信の城めぐりを始めたい方々にもおすすめです。

四六変型 判( 400 頁)
ISBN: 9784833423083

2018年12月14日発売 / 1,540円(税込)

伊東 潤(いとう・じゅん)

1960年神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業。
外資系企業に長らく勤務後、文筆業に転じ、歴史小説や歴史に題材を取った作品を発表している。『黒南風の海――加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』(PHP研究所)で「第1回本屋が選ぶ時代小説大賞」を、『国を蹴った男』(講談社)で「第34回吉川英治文学新人賞」を、『巨鯨の海』(光文社)で「第4回山田風太郎賞」と「第1回高校生直木賞」を、『峠越え』(講談社)で「第20回中山義秀文学賞」を、『義烈千秋 天狗党西へ』(新潮社)で「第2回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)」を受賞。近刊に『男たちの船出』(光文社)がある。


[監修者紹介]
西股総生(にしまた・ふさお) 1961年北海道生まれ。学習院大学大学院博士課程前期課程卒業。現在、城郭・戦国史研究家として活躍中。著書多数。2016年NHK大河ドラマ『真田丸』では戦国軍事考証を務める。

目次はこちら(クリックで開きます)

目次

序章 城の基礎知識
第1章 東京都(滝山城、石神井城、江戸城)
第2章 神奈川県(小田原城、玉縄城、津久井城、三崎城)
第3章 埼玉県(武州松山城、菅谷城、杉山城)
第4章 千葉県(国府台城、佐倉城、臼井城、本佐倉城)
第5章 群馬県(岩櫃城、太田金山城、松井田城、沼田城)
第6章 栃木県(唐沢山城、祇園城、宇都宮城)
第7章 茨城県(逆井城、額田城、小幡城)
第8章 山梨県(新府城、躑躅ヶ崎館、岩殿城)
第9章 長野県(高遠城、上田城、大島城、旭山城)
第10章 静岡県(諏訪原城、下田城、興国寺城、丸子城)