[著]宮本喜一(みやもと・よしかず)ジャーナリスト
1948年奈良市生まれ。71年一橋大学社会学部卒業、74年同経済学部卒業。同年ソニー株式会社に入社し、おもに広報、マーケティングを担当。94年マイクロソフト株式会社に入社、マーケティングを担当。98年独立して執筆活動をはじめ、現在に至る。主な著書に『マツダはなぜ、よみがえったのか?』(日経BP社)、『本田宗一郎と遊園地』(ワック)や、翻訳書『ジャック・ウェルチわが経営(上・下)』(日本経済新聞出版社)、『ドラッカーの講義』(アチーブメント出版)、『勇気ある人々』(英治出版)などほか多数。
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第1章 マツダはスカイアクティブに社運を賭ける
- 山内の覚悟とマツダの命運
- 先行するエコカーを凌駕しろ
- カギは30パーセントの燃費向上
- リーマンショックで経営努力は元の木阿弥か
- 一難去ってまた一難……
- 公募増資と劣後ローン
- 運命の2012年2月
第2章「君たちにロマンはあるか?」
- 世界一のクルマをつくりたいか?
- どん底からのマツダ・ブランド再生
- “Zoom-Zoom”の原点と金井のアテンザ
- 10年先の“飛んだ”技術を語れ
- 走る喜びを支えるのはエンジン
- “飛んだ”技術を、5年でモノにしろ
- 燃費性能の30パーセント向上を目ざせ
- クルマを生まれ変わらせる資金は賄えるのか
第3章 独自開発の道がフォードのお墨付きで開けた
- 次世代のマツダ車の姿を共に描こう
- ビジョンは何か、世界一のクルマとは何か
- ヒントはフォード主導時代のマツダ車にあり
- “タテの共通化”こそ、マツダ製品開発の道
- デトロイト流“横の共通化”に惑わされるな
- マツダの、マツダによる、マツダのための開発
- 0泊3日の弾丸ツアー、成功す
- 技術開発の長期ビジョンで、ロマンを語れ
第4章「狙うのは、ボウリングの1番ピンだ」
- フォード流の発想から抜け出せ
- “ほっとかれていた”エンジン開発者
- 開発の核心は、高圧縮化と熱効率向上
- 「人見と心中する」
- 内燃機関そのものの性能を究める
- そんな高圧縮化は不可能だ!
- ノッキングを抑え込み、自己着火を克服しろ
- もうひとつのハードル、プリイグニッション
- 世のエコカーに内燃機関で真っ向勝負を
第5章 ロマンを追っても、決してソロバンは忘れない
- 全部門結束してリーマンショックを乗り切れ
- 内燃機関こそマツダの生命線
- 突破口はタテの共通化だ
- 開発と生産が対立しているヒマなどない
- 「コモンアーキテクチャー」と「フレキシブル生産」
- 原理原則に則った車両開発
- 生産の現場で設計図以上の精度をめざせ
- F1エンジン並みの品質管理
- 独創的技術“スカイアクティブ”、ついに完成
第6章 新たなマツダ・ブランド構築への道
- あくまでも、反転攻勢
- どんな苦境も跳ね返す、地域のために
- 広島あってのマツダ
- Zoom-Zoomの原点と進化
- 「内燃機関こそ、われわれの“飯のタネ”」
- “嫌われもの”ディーゼルエンジンの開発
- ディーゼル開発の要諦は低圧縮化にあり
- 圧縮比を下げても十分な出力性能を確保
- 「ガソリンは秀逸、ディーゼルは鳥肌が立つ」
第7章 たいまつは若い世代に引き継がれる
- 「売らなければ、なんにもならない」
- マツダのディーゼル、快調に走る
- メキシコ工場、そして新たな構造改革へ
- 山内孝の最後の仕事
- マツダの次のロマンは何か
第8章 マツダはこれからも攻め続けられるか
- ロードスターこそZoom-Zoom
- 技術と知恵を武器に攻める集団
謝辞