ロマンとソロバン

ロマンとソロバン
マツダの技術と経営、その快走の秘密

マツダの技術と経営、その快走の秘密

独自の環境技術「SKYACTIV」の開発がクルマを、社員を、そしてマツダを変えた!

四六 判( 304 頁)
ISBN: 9784833450751

2015年10月17日発売 / 1,650円(税込)

[著]宮本喜一(みやもと・よしかず)ジャーナリスト

1948年奈良市生まれ。71年一橋大学社会学部卒業、74年同経済学部卒業。同年ソニー株式会社に入社し、おもに広報、マーケティングを担当。94年マイクロソフト株式会社に入社、マーケティングを担当。98年独立して執筆活動をはじめ、現在に至る。主な著書に『マツダはなぜ、よみがえったのか?』(日経BP社)、『本田宗一郎と遊園地』(ワック)や、翻訳書『ジャック・ウェルチわが経営(上・下)』(日本経済新聞出版社)、『ドラッカーの講義』(アチーブメント出版)、『勇気ある人々』(英治出版)などほか多数。

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目次

第1章 マツダはスカイアクティブに社運を賭ける

  • 山内の覚悟とマツダの命運
  • 先行するエコカーを凌駕しろ
  • カギは30パーセントの燃費向上
  • リーマンショックで経営努力は元の木阿弥か
  • 一難去ってまた一難……
  • 公募増資と劣後ローン
  • 運命の2012年2月

第2章「君たちにロマンはあるか?」

  • 世界一のクルマをつくりたいか?
  • どん底からのマツダ・ブランド再生
  • “Zoom-Zoom”の原点と金井のアテンザ
  • 10年先の“飛んだ”技術を語れ
  • 走る喜びを支えるのはエンジン
  • “飛んだ”技術を、5年でモノにしろ
  • 燃費性能の30パーセント向上を目ざせ
  • クルマを生まれ変わらせる資金は賄えるのか

第3章 独自開発の道がフォードのお墨付きで開けた

  • 次世代のマツダ車の姿を共に描こう
  • ビジョンは何か、世界一のクルマとは何か
  • ヒントはフォード主導時代のマツダ車にあり
  • “タテの共通化”こそ、マツダ製品開発の道
  • デトロイト流“横の共通化”に惑わされるな
  • マツダの、マツダによる、マツダのための開発
  • 0泊3日の弾丸ツアー、成功す
  • 技術開発の長期ビジョンで、ロマンを語れ

第4章「狙うのは、ボウリングの1番ピンだ」

  • フォード流の発想から抜け出せ
  • “ほっとかれていた”エンジン開発者
  • 開発の核心は、高圧縮化と熱効率向上
  • 「人見と心中する」
  • 内燃機関そのものの性能を究める
  • そんな高圧縮化は不可能だ!
  • ノッキングを抑え込み、自己着火を克服しろ
  • もうひとつのハードル、プリイグニッション
  • 世のエコカーに内燃機関で真っ向勝負を

第5章 ロマンを追っても、決してソロバンは忘れない

  • 全部門結束してリーマンショックを乗り切れ
  • 内燃機関こそマツダの生命線
  • 突破口はタテの共通化だ
  • 開発と生産が対立しているヒマなどない
  • 「コモンアーキテクチャー」と「フレキシブル生産」
  • 原理原則に則った車両開発
  • 生産の現場で設計図以上の精度をめざせ
  • F1エンジン並みの品質管理
  • 独創的技術“スカイアクティブ”、ついに完成

第6章 新たなマツダ・ブランド構築への道

  • あくまでも、反転攻勢
  • どんな苦境も跳ね返す、地域のために
  • 広島あってのマツダ
  • Zoom-Zoomの原点と進化
  • 「内燃機関こそ、われわれの“飯のタネ”」
  • “嫌われもの”ディーゼルエンジンの開発
  • ディーゼル開発の要諦は低圧縮化にあり
  • 圧縮比を下げても十分な出力性能を確保
  • 「ガソリンは秀逸、ディーゼルは鳥肌が立つ」

第7章 たいまつは若い世代に引き継がれる

  • 「売らなければ、なんにもならない」
  • マツダのディーゼル、快調に走る
  • メキシコ工場、そして新たな構造改革へ
  • 山内孝の最後の仕事
  • マツダの次のロマンは何か

第8章 マツダはこれからも攻め続けられるか

  • ロードスターこそZoom-Zoom
  • 技術と知恵を武器に攻める集団

謝辞