どこと組むかを考える成長戦略型M&A

どこと組むかを考える成長戦略型M&A
「売る・買う」の思考からの脱却と「ミニIPO」の実現

売るか買うかではない。
大切なのはどこと組んで成長するか。

四六 判( 200 頁)
ISBN: 9784833451222

2017年09月14日発売 / 1,650円(税込)

[著]竹内直樹(たけうち・なおき)

株式会社日本M&Aセンター 上席執行役員、株式会社事業承継ナビゲーター 取締役
2007年、日本M&Aセンター入社。2014年 執行役員事業法人部長、2017年 ダイレクト事業部 事業本部長 兼 上席執行役員就任(現任)。入社以来、日本M&Aセンターが10年で売上が5倍となるなか、その成長を牽引し、100社を超えるM&Aを支援。産業構造が激変する現在、中堅・中小企業やベンチャー企業が一段上のステージへ成長するための支援を行う一方で、セミナーや講演を通じての啓発活動でも活躍する。


株式会社日本M&Aセンター

1991年4月、全国の公認会計士・税理士の共同出資による完全独立系のM&A仲介会社として創設。友好的M&A支援に特化し、中堅・中小企業のM&A仲介におけるリーディングカンパニー。2006年10月、東証マザーズ上場。2007年12月、東証一部にM&A支援専門会社として初の上場。2012年11月、友好的M&Aに必要な専門家を養成する「M&Aシニアエキスパート認定制度」運営開始。東京をはじめ、国内に5拠点をもつ。2016年6月、シンガポール・オフィス開設。
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目次

はじめに

第1章「成長戦略型M&A」とは何か?

会社を売ることで自社を成長させる

「売る」という成長戦略のオプション
会社を売る効果は「IPO」と変わらない
M&Aで売却する大きなメリット

産業構造の激変に対応するために

「買う」戦略にこだわってはいけない
業界の垣根が取り払われた
四つの機能をもたなければ勝ち残れない
買って地区大会で戦うか、売って全国大会に行くか

情報を制する会社が勝ち残る時代

ITの活用でニーズを把握する
M&Aでデータ集積が可能になる
売却によって「価値情報」を手に入れる

経営者・社員・会社の三者の幸せな未来を描く

「事業承継型M&A」から「成長戦略型M&A」へ
成長しながら事業承継を果たす
どんな事業承継対策を選ぶか

「ミニIPO」で事業承継と成長戦略を実現する

事業会社と組むことでシナジーを生む
「ファンド」に売るという選択肢経営課題を解消するM&Aを選択する

 

第2章「価値情報」を活用できる会社が勝ち残る

データ集積の重要性が増している

◎オフィスコム株式会社のケース
大手企業と組むことで前年比一六〇%の成長を果たす

二度の倒産を経験して創業
安さとインターネットを武器に急成長
“佐川ショック”で物流問題が表面化
一社買うだけでは課題を解決できない
不足を補い合える組み合わせ
「価値情報」のもとになるデータを得る
経営理念や企業風土の合致
M&Aのシナジーで前年比一六〇%の成長
人生四度目の起業へ

◎株式会社インフィールドのケース
創業経営者のジレンマを解消

「自分の好きな仕事を一〇〇%やりたい」
ホスピタリティを武器にユーザーの支持を獲得
社長の思いが成長阻害要因に
成長戦略型M&Aなら課題を解決できる
大企業グループが貸し会議室会社に注目した理由
M&Aによって財務力が強化され、積極策転換
事業拡大のカギを握る「価値情報」

第3章  人の成長なくして企業の成長なし

事業の成長に人の成長が追いつかない

◎株式会社VALORのケース
上場企業の採用力、社員教育制度を活用

ユニークな販売チャネルで差別化
優秀な営業マンが育たない
“上から目線”の会社とは一緒にならない
M&Aの条件に「キーマン条項」を入れる
これまで採れなかった新卒社員がやってきた
株式譲渡後は家族との時間が増えた

◎株式会社向井珍味堂のケース
受け身だった社員たちが主体的に動いて会社を牽引

低迷していた会社を、第二創業で復活させる
経営者と社員のテンションのズレ
病気をきっかけに事業承継を決意
受け身だったプロパー社員が覚醒
仕入れや販売で想像以上のシナジーが生まれる
社員と会社が成長するから安心してリタイアできる

第4章  大手企業と組んで中間流通業から脱却

中間流通機能だけでは生き残れない

◎株式会社針谷鋼材のケース
専門商社からの脱皮と承継問題の解決を同時に果たす

東京オリンピック後を戦うために
取扱い商品を増やしたい二社のマッチング
関連商品の提案営業で売上げを伸ばす
買い手は価値創造と価値提供を強化

◎株式会社ペリテックのケース
上場企業と組んで「価値創造」の機能を補完

技術力に強みをもつ機械系商社
技術偏重の結果、営業力に課題が
子どもには会社を継がせない
パートナーに求める四つの条件
共通する販路に異なる商品を投入
共同開発した新製品を中国で販売

第5章  ファンドを活用したM&Aで会社を成長させる

ファンドへの株式譲渡はローリスク・ミドルリターン

◎株式会社クニ・ケミカルのケース
ファンドに売却後、新社長のもとで成長が加速

“従業員三〇人の壁”を乗り越えるために
ファンドの一〇〇%出資会社に
十数名の候補から新社長を人選

◎天竜精機株式会社のケース
コンサル会社への事業承継で売上げ一・三倍の成長を果たす

事業承継の苦労を子どもにさせないために
売上げは伸ばしたが事業欲がない
株式上場を検討するも断念
コンサル会社の人材ネットワークを活用
オーナー経営者・社員・会社の三者が笑顔に


おわりに