3つの世界

3つの世界
キャピタリズム・ヴァーチャリズム・シェアリズムで賢く生き抜くための生存戦略

「三つの世界」は、現代社会が抱える複雑な問題とそれに対する三つの異なる世界観―資本主義社会（キャピタリズム）、仮想現実社会（ヴァーチャリズム）、共和主義社会（シェアリズム）―を解説しています。

序章では、IT長者が一晩で巨万の富を手に入れる現象、保育士や介護士の低賃金、メタバースやWeb3.0、NFTに対する社会の不安や不信感、政府推進の都市計画や地域活性化への違和感、イーロン・マスクによるTwitterの買収、スマートフォンの普及と国会の現場開催の是非など、現代社会特有の疑問や問題に触れています。

本書はこれらの問題を背景に、社会が急速に、かつ複雑に分化している現象を「三つの世界」として捉え、それぞれの世界がどのように構築され、どのように機能しているかを詳しく説明しています。具体的には、資本によって動かされる「キャピタリズム」、データがネットワーク上を駆け巡る「ヴァーチャリズム」、そして地域に根差し自然のリズムで人々が協力して生活する「シェアリズム」です。

各世界観は独自のコンセプト、制度、経済システムを持っており、本書ではこれらの特徴を章ごとに分けて解説しています。また、これら三つの世界が現代社会においてどのように交錯し、人々の生活や価値観に影響を与えているかについても考察しています。

四六 判（ 256 頁）
ISBN： 9784833425292

2024年02月29日発売　/ 2,090円（税込）

［著］山口 揚平（やまぐち・ようへい）
ブルー・マーリン・パートナーズ株式会社代表取締役。
早稲田大学政治経済学部（小野梓奨学生）・東京大学大学院修士（社会情報学修士）。1999 年より大手外資系コンサルティング会社でM&A に従事し、カネボウやダイエーなどの企業再生に携わったあと、独立・起業。企業の実態を可視化するサイト「シェアーズ」を運営し、証券会社や個人投資家に情報を提供する。2010 年に同事業を売却したが、のちに再興。クリスピー・クリーム・ドーナツの日本参入、EC プラットフォームの立ち上げ（のちにDeNA 社が買収）、宇宙開発事業、電気自動車（EV）事業の創業、投資および資金調達にかかわる。専門は貨幣論、情報化社会論。
■ブルー・マーリン・パートナーズ 公式サイト http://www.bluemarl.in/

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目次

  • はじめに

  • 序章　2040年までを生き抜くための処方箋

  • ・破綻期を迎えた日本

  • ・私たちにできること

  • ・生きるうえで重要となる「5つの要素」

  • ・不安定な時代を生き抜くために

  • ・3つの世界は今後どうなってゆくのか？

  • 第1章　《キャピタリズム》お金によって突き動かされる世界

  • ・資本主義の現在地

  • ・資本主義の仕組みとは

  • ・資本主義の弊害

  • ・金融経済は実体経済を置き去りにする

  • ・「収入は階級によって決まる」理不尽な現実

  • ・キャピタリズムにおける投資ファンドの存在

  • ・それでも社会は「信頼」と「信用」で回っている

  • ・テクノロジーの進化とこれからのビジネス

  • ・キャピタリズムで生き残る2つの分野

  • column　3つの世界を行き来するウォーレン・バフェット

  • 第2章　《ヴァーチャリズム》ネットワーク上に出現する新しい秩序と制度を持つ世界

  • ・ヴァーチャリズムの世界で今起こっていること

  • ・子どもが夢中になっているものに着目せよ

  • ・「バズワーズ」で大局の変化をつかめ

  • ・半数の人は仕事を奪われる

  • ・AIと共存する

  • ・アニメ、映画、ゲームは融合し始めている

  • ・ヴァーチャリズムの価値を支えているもの

  • ・ヴァーチャリズムで求められる2つの能力

  • column　生涯学習の必要性

  • 第3章　《シェアリズム》自然のリズムで人々が協力し、土地に根ざして生きる世界

  • ・「富の追求」から「豊かさの追求」への転換

  • ・身体性（健康）を回復させる知恵

  • ・関係性（つながり）の回復に不可欠なこと

  • ・「国」よりも「コミュニティ」の選択を

  • ・「絆」から「紐帯」へ

  • ・「信用」をベースとした経済への変化

  • column　USJ（United States of Japan）構想

  • 終章　3つの世界の先に、意識の次元を見つめる

  • ・新しい対立～身体主義VS意識主義～

  • ・2040年までのメイントレンド

  • ・意識の7つの次元

  • ・3つの世界・5つの人間性・7つの次元の関係

  • おわりに　君たちはどう生きるか？