Change Readiness

Change Readiness
"強靭化"を目指す企業が持つべき資質とは?

それぞれの未来が描ける組織にのみ業界の垣根を越え、人材は集まる。

変革は、組織を強靭にする唯一の文化だ!

チェンジマネジメントにより成長する企業は、その風土や文化に高い「変革受容性」を持つ。これが、Change Readinessである。

本書は、現在進行形で展開する17の事例を紹介し、未来戦略に迷える経営者やリーダーに、成すべきことを啓蒙する!

章立ては、次のようになっており、企業が直面する課題にフォーカスしていく。

① 前へ前へ、変革の道を歩み続ける
 変革が通常業務の一環のような企業の風土と取り組み
② 社会ごと変えていくために
 企業単体では、直接的な行動に結びつけるのが難しい気候変動問題に、正面から向き合った企業の風土と取り組み
③ 過去を学びの礎として未来へ羽ばたく
 多くの人々の先入観ではコンサバと見られがちな企業や組織での、それを覆すような取り組みによる、コンサバからの脱却のヒントを抽出
④ チームニッポンの確かな歩み
 海外と日本を対立軸で捉えることはナンセンス。そのうえで、日本固有の歴史や文化に根ざした変革の取り組みからヒントを抽出

四六 判( 248 頁)
ISBN: 9784833452328

2023年06月29日発売 / 1,650円(税込)

[監修]松井 昌代(まつい・まさよ)
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
スペシャル・ミッション・エグゼクティブ
2013年SAPジャパン入社。大手企業アカウントディレクターを経て、医療・ヘルスケア分野ソリューションの日本市場展開担当時からブログ執筆を始める。その後2020年『Beyond2025―進化するデジタルトランスフォーメーション』執筆監修を機に現職。SAPジャパンにおける各業界の専門家が集う「Industry Thought Leadership活動」を推進し、年に1冊のペースで書籍の執筆監修を重ねてきた。SAP入社以前は、アクセンチュア株式会社にて日本企業・海外企業合わせて20社あまりの、ERPやBI製品導入をトリガーにした企業の業務改革支援に従事。特に海外大手先進企業のダイナミックな変革に関わった経験が、SAP、特に現在の仕事の基礎になっている。本書上梓後、SAPジャパンを退職し、新たな船出をする。

ほか執筆者

土屋 貴広
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
インダストリー・アドバイザー ディレクター
システムインテグレーターを経て、2002年SAPジャパン入社。以来、さまざまな業界・企業へのコンサルティング経験を活かし、建設・不動産、商社、物流、小売などの業界に対し新たなインサイトを提供し、個別企業のビジネストランスフォーメーション推進の支援にも従事。さらにSAPジャパン内で「業界(インダストリー)」というカテゴリーでのビジネスディベロップメントを担う組織のマネジメントも兼務。また近年は、これらの経験を元に、特定業界に拘らない企業のビジネストランスフォーメーションプロジェクトの立ち上げを支援中。

久松 正和
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
インダストリー・アドバイザー
1990年、民営化したばかりのNTTに入社し、自由化される通信事業の中で、黎明期の商用インターネットサービスや映像配信サービスなどの開発などを担当。ベンチャー創業を経て、シスコ社にてデータセンタ事業立ち上げと顧客のシステムの構築支援を実施。2017年SAPジャパン入社。現職において通信およびITサービス業界を担当し、顧客企業のDX方針や変革アジェンダづくりを支援。6年間のSAPのインダストリー担当とシスコでの経験で、GAFAMなど米国IT企業が実現している強い経営を実感。そしてアジア各国のIT企業のダイナミックな展開を習得。比して旧態依然とした日本ICT企業の、経営の腰の弱さを痛感。顧客のバリュー向上にもっと貢献し、より強い企業になってもらうための改革を支援中。

山崎 秀一
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
インタストリー・アドバイザー
ドイツ現地法人でのITビジネスを経て、1998年にSAPジャパン入社。SCMや生産管理を中核とした経験を活かし、SAP R/3のロジスティクスプリセールス、国内大手製造業のグローバルサプライチェーンマネジメントプロジェクトにSCMコンサルタントとして参画、Go-Live後はSCMプリセールスとして、鉄・非鉄金属、化学、ハイテク、自動車、食品・消費財・流通、小売業界を対象とした各社のサプライチェーンマネジメント改革の啓蒙や提案活動に取り組み、2013年から現在までは自動車産業に特化した経営課題解決や業務改革提案に従事。2019年から自動車産業エグゼクティブサミットと題して、経営層の最重要関心事項のEV、サステナビリティ、変革の先進事例紹介、パネルディスカッション、エグゼクティブ同士の交流の場を提供し、日本の製造業の国際競争力強化の一助となる取り組みにも関与する。

東 良太
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
インダストリー・アドバイザー
2020年SAPジャパン入社。素材産業&鉱業のアドバイザーとしてSAPグローバルと日本のハブを務め、お客様の変革に構想段階から伴走する。SAP入社前は、日系システムインテグレーターにてITプロジェクト・マネジャーを中心に20年間活動。仕事に充実感を感じながらも、日本の持続可能な成長に貢献するために、より多くの企業を支援したいとの思いでSAPへ転職。業界アドバイザーへの転身は大きなチャレンジであったが、現状を捨てる決断が自分を変えた体験は大きな財産となる。アドバイザー業務以外に、SAPジャパン社員がSAPビジョンの実現を目指す自主的な変革プログラムに所属。社会課題解決や社内起業家を目指す社員の支援などにも取り組む。

桃木 継之助
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
ソリューション事業開発部 部長
1999年SAPジャパン新卒入社。営業、マーケティング、技術営業、事業開発、パートナー協業推進、グローバル標準機能の日本化、ユーザー会立ち上げなどの幅広い職務を経験。多種多様な職種の経験を通じて、複数の専門分野の知見を重ね、2021年より、SAP S/4HANAと買収した数々のクラウドソリューションとの連携からシナジーを生み出す、ソリューション事業開発部の部長を務める。過去、ERPだけでは実現困難だった業務を、クラウドならではの構成とプロセス連携によって、将来にわたってお使いいただけるソリューションをお客様に提案し、新たなSAPの魅力を知っていただくことに、組織を挙げて取り組んでいる。

武田 倫邦
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
トランスフォーメーションオフィス
2016年SAPジャパン入社。消費財・製薬業界のプリセールスを担当し、企業変革を伴うSAPソリューションの提案活動に従事。2022年より、部門内の変革プロジェクトの室長を務める。SAPジャパンの中期経営計画「SAPJapan 2023 Beyond」社会活動部門の一環として、小児がんNPO法人におけるプロボノ活動(マーケティング基礎調査)にも従事する。SAP入社以前は、2003年大手SIerに新卒として入社し、コンサルタントおよびプロジェクトマネジャーとして国内外のSAP製品を活用した業務改革プロジェクトに携わる。経済産業大臣登録 中小企業診断士の資格を持つ。

柳浦 健一郎
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
インダストリー・アドバイザー
2003年SAPジャパン入社。入社して以来一貫してハイテク企業向けのソリューション提案活動に従事。グローバル化の流れや新たなビジネスモデルの台頭、欧州でのインダストリー4.0の動きなど海外動向に関心が高く、最近では海外動向を踏まえたマーケティング活動、協業・事業開発活動など活動範囲を拡大し、日本の組み立て製造業に価値を提供している。SAP入社以前には、大手日系メーカーの生産管理部門にてSCM業務を追行する傍ら、在庫削減、計画サイクル短縮などの改革プロジェクトにも業務部門の立場で参画してきた。この経験を活かし、より多くの日本企業に貢献するフィールドを模索する中で、IT業界に身を投じることが近道と考え、幅広い業務エリアで貢献できるSAPに転職をした。

古澤 昌宏
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
インダストリー・アドバイザー
1995年SAPジャパン入社。MMコンサルタント、パートナーアライアンスマネジャー、ライセンス営業などを経験。その後SAPでのプリセールス活動に足場を固め、NetWeaver製品群の機能、組立型製造業向けソリューションの価値などを顧客に紹介している。SAP入社以前には、株式会社野村総合研究所にて証券システム基盤の設計開発、中央官庁向けシステムの設計開発運用、地方公共団体向けのシステム設計に従事。1994年にSAPR/3®を知り、そのアーキテクチャに魅せられて転職した。2020年4月からは京都情報大学院大学の教授として「ERPコンサルティング特論」を開講している(SAPとの兼業)。ライフワークは「企業システムのあるべき姿と、その実現を通じて企業が得られる価値について」の考察と、長唄三味線演奏。

日下部 淳
SAPジャパン株式会社
カスタマーアドバイザリー統括本部
インダストリー・アドバイザー
外資系保険会社のファイナンシャル部門にて決算・FP&A・会計方針・代理店手数料会計などの会計実務を経て単体ERP導入および日米ERP統合プロジェクトで日本側責任者を務める等、テクノロジーを活用したバックオフィス高度化のための変革に長きにわたり従事。コアファイナンス領域のみならず、旅費経費精算や調達購買領域においても、組織・人・プロセス・プラットフォームの観点から変革をリードした経験を持つ。バックオフィスだけでなく、フロント、ミドルを含む、保険会社全般の業務プロセスおよびシステムに精通。その後、大手コンサルティング会社金融サービス部門を経て2022年SAPジャパンに入社。保険会社をはじめとした金融サービス業界における変革を加速させるべく、変革マインドセットの浸透とSAPソリューションの活用を推進中。米国公認会計士・公認内部監査人。

浅井 一磨
SAPジャパン株式会社カスタマーアドバイザリー統括本部
インダストリー・アドバイザー
国内ソフトウェア企業・日本マイクロソフト株式会社を経て、2021年にSAPジャパンに入社。官公庁、地方自治体のアドバイザーとして、防災、ウェルネス、人的資本などの社会課題を適切な最新情報技術を活用して解決策に落とし込み、提言を行っている。SAP入社以前はマイクロソフトにて、公共部門のクラウド事業戦略をはじめ、商社や通信業界、中堅中小企業を対象に営業、マーケティング、パートナー戦略などさまざまな立場に身を置き、21年間を通して政府機関および民間企業の変革を支援してきた。これまでの経験をすべて生かした活動によって得られる充実感という自身の体験自体が、お客様へのインサイトになるよう努めている。

佐宗 龍
SAPジャパン株式会社カスタマーアドバイザリー統括本部
エンタープライズアーキテクト
2010年にSAPに入社後は、SAP HANAの立ち上げから、プラットフォーム製品の事業開発、製品営業、プリセールス、CoEとして幅広く活動。直近ではエンタープライズアーキテクトとして幅広い業種業界の顧客に対して、エンタープライズアーキテクチャの策定支援に従事。2014年からはエンタープライズアーキテクト職と並行してドイツ本社と連携し、SAPジャパンでスポーツ・エンターテインメントビジネスの立ち上げを推進し、ITを活用したサッカークラブやバレーボールチームの強化や育成支援、デジタルマーケティングの提案や導入支援、コネクテッドスタジアムの提案等を推進。また産学官連携での防災・減災システム構築や循環型社会実現のシステム構築のアーキテクチャの策定を支援。

武笠 衛
SAPジャパン株式会社
SAP S/4HANA Cloud ASC - APJ
ビジネスプロセスコンサルタント、プリンシパル
2001年SAPジャパン入社以来、一貫してサービス部門に所属、アプリケーションコンサルタントからスタートし、お客様の変革プロジェクトにおいて、SAP製品の効果的な活用を梃子にしたビジネスの成功を支援してきた。2019年よりグローバル組織にレポートし、日本のお客様のSAP S/4HANA Cloud, public editionの活用を推進している。オンプレミスからパブリッククラウドへ、システム基盤の大きな変化を経験したことで、新たに変革に臨むお客様に対して、実体験を元に伴走することを強みとする。SAPドイツ発の新規サービスの日本展開、世界初出荷や日本初となるSAP製品の導入プロジェクト支援など、未踏の活動に積極的に参加し続けてきた経験が、現在の業務に大いに役立っている。

新井 将晃
SAPジャパン株式会社
クラウドサクセスサービス事業本部
シニアコンサルタント
ソフトウェア販売会社を経て、2002年SAPジャパン入社。入社後、分析系コンサルタントとして、顧客企業のシステム導入プロジェクトをリードする他、製品管理として、新製品のリリースを担当。2017年より、S/4HANAの本社開発部門にも属し、開発全般を担当。コンセプトの普及、ソリューション改善の他、ブログ執筆、社外ワークショップを多数実施。2022年より、ビジネスコンサルティング部門に移動し、構想策定、アーキテクチャから、プロトタイプ作成までエンドツーエンドで対応。JapanSAP User GroupのGlobal Implementation部会のサポーター担当。製品の他、ドイツを中心とした世界の優れた考えを日本に紹介することで日本企業、日本社会に役立つこと、逆に日本代表として、日本の考えを伝え、貢献を示すことをテーマとしている。

古屋 佑太
SAPジャパン株式会社
クラウドサクセスサービス事業本部
プリンシパル
2019年にSAP入社後、CxOアドバイザーとして国内企業の変革に伴走。「インテリジェントエンタープライズ」実現に必要な要素(経営・事業・業務・組織・テクノロジー)を俯瞰したDX構想策定の支援に加え、新たな価値提供を体現すべく、最近はサステナビリティ案件、自社とスタートアップの協業プログラムにも携わる。SAP入社以前は、外資系コンサルティングファーム、日系大手事業会社にて、製造業を主な対象とした業務改革、システム導入、デジタルソリューション販売、M&A、新規事業開発、スタートアップ投資管理等に従事。経済産業省「攻めのIT経営銘柄」に選定されたプロジェクトの組成、推進経験も有する。これまでの(そして今後の)一貫したテーマは「デジタルでニッポンの社会、企業、人々に活力をもたらす」こと。

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目次

  • はじめに

  • 第1章 前へ前へ、変革の道を歩み続ける

  • 01 顧客と共に進化し続ける、物流サービスの新たなカタチ

  • 02 Verizonが挑み続けた、全社を巻き込むプロセス改革

  • 03 経営から開発・生産現場まで。変革が生み出す新たな競争力

  • 04 Z世代の視点で未来を見通す、Zuellig Pharmaが示す道筋

  • 特別企画:対談①

  • 製薬業界のゲームチェンジャー、モデルナたる変革風土に迫る

  • 第2章 社会ごと変えていくために

  • 01 大きな夢を実現するためのArpa次世代ファクトリー

  • 02 再生可能エネルギーから先へ。社会を動かす真の公益企業

  • 03 10億人のエネルギー貧困撲滅。スタートアップBboxxの挑戦

  • 04 ビジネスと社会を支える、人を中心としたアプローチ

  • 特別企画:対談②

  • 変革は創業理念に根差して……。大和ハウス工業のビジネス改革

  • 第3章 過去を学びの礎として未来へ羽ばたく

  • 01 規制産業における変革、「転ばぬ先の杖」を深掘りする

  • 02 変革へのヒントをくれたコロナ禍のチューリッヒ州

  • 03 エコシステムによる共存共栄。ライフサイクルマネジメント

  • 特別企画:座談会

  • 変革はマネジメント判断力の最大にして最高の発揮どころ

  • 第4章 チームニッポンの確かな歩み

  • 01 導入支援のプロとして、常にお客様の先を歩く

  • 02 外部人材と内部人材の協働。伝統的日本企業の変革

  • 03 未来を見つめ続けるために、失敗を恐れず障壁に立ち向かう

  • 特別企画:分析

  • 2023年のスナップショット。変革受容性可視化の試み

  • あとがき

  • 執筆者プロフィール

  • 原注/参考文献 一覧