大前研一 IoT革命

大前研一 IoT革命

あらゆるものがインターネットとつながる時代の戦略発想

四六 判( 208 頁)
ISBN: 9784833421881

2016年09月14日発売 / 1,650円(税込)

[編著]大前研一(おおまえ・けんいち)

早稲田大学卒業後、東京工業大学で修士号を、マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得。日立製作所、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、現在(株)ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長、ビジネス・ブレークスルー大学学長。著書は、『「0から1」の発想術』『低欲望社会「大志なき時代」の新・国富論』(共に小学館)『日本の論点』シリーズ(小社刊)など多数ある。
「ボーダレス経済学と地域国家論」提唱者。マッキンゼー時代にはウォール・ストリート・ジャーナル紙のコントリビューティング・エディターとして、また、ハーバード・ビジネスレビュー誌では経済のボーダレス化に伴う企業の国際化の問題、都市の発展を中心として拡がっていく新しい地域国家の概念などについて継続的に論文を発表していた。
この功績により1987年にイタリア大統領よりピオマンズ賞を、1995年にはアメリカのノートルダム大学で名誉法学博士号を授与された。
英国エコノミスト誌は、現代世界の思想的リーダーとしてアメリカにはピーター・ドラッカー(故人)やトム・ピータースが、アジアには大前研一がいるが、ヨーロッパ大陸にはそれに匹敵するグールー(思想的指導者)がいない、と書いた。
同誌の1993年グールー特集では世界のグールー17人の一人に、また1994年の特集では5人の中の一人として選ばれている。2005年の「Thinkers50」でも、アジア人として唯一、トップに名を連ねている。2005年、「The Next Global Stage」がWharton School Publishingから出版される。本著は、発売当初から評判をよび、既に13カ国語以上の国で翻訳され、ベストセラーとなっている。経営コンサルタントとしても各国で活躍しながら、日本の疲弊した政治システムの改革と真の生活者主権国家実現のために、新しい提案・コンセプトを提供し続けている。経営や経済に関する多くの著書が世界各地で読まれている。
趣味はスキューバダイビング、スキー、オフロードバイク、スノーモービル、クラリネット。
ジャネット夫人との間に二男。

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目次

はじめに

第一章 IoT戦略の要諦 大前研一

  • IoTとは何か
  • 社会システムとしてはまだ序の口のIoT
  • これからはInternet of Everythingだ
  • IoTを構成する要素
  • IoTデバイスの基本構造
  • M2Mから広がるIoTの世界
  • IoT~先進国の取り組み事例

1 「インダストリー4.0」 ドイツ
2 インダストリアル・インターネット 米GE
3 KOMTRAX とKomConnect コマツ
4 KSAS(ケーサス) クボタ
5 ウェザーニューズ
6 サービスとしてのタイヤ(Tire as a Service) 仏ミシュラン
7 テスラモーターズの保守メンテナンス
8 自動車にM2Mデバイスを搭載 米プログレッシブ社
9 産業用ロボットの稼働データを集めて故障の予兆を見つける ファナック
10 cyzen(旧GPS Punch!) レッドフォックス
11 スマートホーム
12 ドローン セコムなど
13 PC、スマートフォンでいつでも見られるセキュリティカメラ
14 Dash Button アマゾン
15 JR東日本の取り組み
16 イーグルバス 埼玉県川越市
17 モバイル統計空間 ドコモ・インサイトマーケティング
18 マジックバンド ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート
19 社会インフラ
20 物流ロボティクス アマゾン
21 スマートシティ アメリカ
22 面白いアイデアのセンサー

  • IoTビジネスモデルの考え方
  • 収益モデルの設計
  • IoTは企業にとってどんな意味があるのか
  • IoTによる価値創造とそのためのステップ
  • IoT戦略の要諦
  • 日本のインダストリー4.0
  • 【質疑応答】

第二章 IoTで未来はこう変わる 村井純

  • 日本のインターネット、はじまりはJUNET
  • アフター・ジ・インターネット
  • T is for Things
  • T is for Transportation
  • 3Dプリンタ
  • T is for TV
  • データは社会基盤として使えるべきだ
  • IoTによって何がどう変わるか
  • 【質疑応答】

第三章 シーメンスとドイツの新製造業戦略(インダストリー4.0)
島田太郎

  • 日本の課題とは何か
  • インダストリー4.0への道のり
  • デジタル化の進捗度
  • インダストリー4.0が必要な理由
  • 製造業の進化
  • メガトレンドに基づいたシーメンスの戦略
  • シーメンスはデジタル化を一五、六年前から見据えていた
  • シーメンスの製品群とインダストリー4.0に関する領域
  • スマート・イノベーションを生み出す変革の力
  • デジタルエンタープライズ
  • 工程および製造装置、PLC設計の全体像
  • 世界最高性能のCADシステムNXとシーメンスのTIAポータル
  • オープンなクラウドプラットフォームの提供
  • 工場ネットワークでコスト削減
  • 【質疑応答】

第四章 車の自動運転と高度交通システムの新しい形
ヴェルナー・ケストラー

  • モビリティ・システムの変化要因
  • デジタル化は自動車市場を変革する
  • 都市化により商機が拡大する
  • 自動車業界二つのビジネスモデル
  • なぜ自動運転が求められるのか
  • 自動運転のビジネスモデル
  • コンチネンタルのeHorizon
  • Park&Go @SG
  • 高度交通システム
  • 【質疑応答】