繁栄か衰退か 岐路に立つ日本

繁栄か衰退か 岐路に立つ日本

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原発、TPP、領土、財政再建、iPS細胞……、今、我が国に起こっていることの本質は何か

四六変型 判( 226 頁)
ISBN: 9784833420310

2012年12月12日発売 / 1,320円(税込)

――著者について
西村康稔 Yasutoshi Nishimura
昭和37年、兵庫県明石市出身、神戸大学附属明石中学校、灘高、東京大学法学部卒業。
通産省入省後、アメリカ・メリーランド大学院で国際政治学を学び卒業。平成11年通産省調査官を退官後、平成15年衆議院議員総選挙において初当選。20年外務大臣政務官。同年9月、47歳で自民党総裁選に立候補。以降、党改革実行本部副本部長、党政調副会長、党影の内閣 経済産業大臣、財務大臣等を歴任。現在、党選挙対策局事務局長、衆院経済産業委員会筆頭理事。金沢工業大学客員教授、日本オマーン協会会長等を務める。
著書に『新(ネオ)・ハイブリッド国家 日本への活路―3つの空洞化を越えて』(スターツ出版)、『生き残る企業・都市』(同文書院)、『リスクを取る人・取らない人』(PHP研究所)、『国家の生命線』(共著・PHP研究所)などがある。

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目次

序章 危機の所在 ~衰退か再生か~

【コラム1】日本政治の漂流


第1章 孤立かグローバル化か

・「内をつなぐ絆」から「外に広がる絆」へ
・【コラム2】ロンドン五輪での「絆」
・漂流し、孤立する日本 ~ウラジオストクでの野田・クリントン会談~
・「原発ゼロ」の衝撃
・「オスプレイ」配備の混乱
・米国のアジアのパートナーは
・【コラム3】2050年に最も豊かな国は?

第2章 現実的・戦略的エネルギー政策

・安全性担保が最優先課題
・原発の再稼働を
・エネルギーの安全保障の視点 ~ホルムズ海峡封鎖の懸念~
・【コラム4】阪神・淡路大震災の教訓と世界一の神戸港の盛衰
・世界最先端の日本の原子力技術
・再生可能エネルギー買収制度
・ドイツ、スペインの教訓
・風力発電の決め手は洋上風力、送電網整備
・地熱発電、潮力発電、バイオマス発電への期待
・「シェールガス」革命が世界地図を塗り替える
・石炭を見直す
・スマートグリッドが変える未来の暮らし
・資源大国への道 ~海洋基本法の制定を機に~
・【コラム5】高田屋嘉兵衛翁の「海人魂」
・安全水域設定法
・【コラム6】日本の造船業の技術力
・メタンハイドレートへの期待 ~天然ガス100年分~
・エネルギーのベスト・ミックスを考える ~ポピュリズムに流されるな~
・気候変動問題への対応
・原子力事業のリスクと電力市場の自由化

第3章 我が国固有の領土を守る
~日米同盟の深化が急務~

・尖閣諸島を巡る経緯
・中国の主張に根拠はない
・1970年代以前の中国の対応
・最近の動き ~「チャイナ-1に」~
・「棚上げ論」、国際司法裁判所(ICJ)活用論
・大国・中国の進む道
・レアアース問題は克服したか
・竹島を巡る歴史的経緯
・慰安婦問題について
・北方領土をどう解決するか
・【コラム7】ソーシャルメディアの力
・日米同盟の深化
・宇宙分野での日米協力
・【コラム8】サイバーテロに挑むには
・武器輸出三原則の緩和、集団的自衛権の行使を
・【コラム9】アフリカのジブチに自衛隊の基地を設置 ~隔世の感~
・北朝鮮のミサイル実験

第4章 TPPを考える
~日本は自由貿易の中心になれる~

・TPP交渉に参加すべき ~TPP参加は、日本の孤立化を防ぐ~
・日本経済の起爆剤に ~日本が自由貿易の中心に~
・P4からTPPへ発展 ~21~29分野で交渉中~
・【コラム10】米の言うがままのTPP交渉には反対
・「決められない」WTOからFTA、EPAへ
・中国、ロシアが入らないとTPPは意味がないのか
・孤立か、自由貿易の中心か ~2国間(バイ)か多国間(マルチ)か~
・先行する韓国のFTA戦略
・米国の戦略
・日本のこれまでのFTAと自由化率
・TPP参加のメリット
・TPP交渉に臨む姿勢 ~関税撤廃の例外品目はどの程度認められるのか~
・農業・農村再生10年プラン
・コメの国際競争力
・【コラム11】目指せ、オランダ!
・労働力の流入や医療制度をめぐる誤解を正す
・ISDS条項はそんなに恐いものか
・タフな交渉と国民に丁寧な説明を
・【コラム12】被災地を大規模農業のモデル地域に

第5章 グローバル化を急げ

・新興国経済の行方 ~「デ・カップリング」のウソ~
・新興国リスクの顕在化
・【コラム13】欧州債務危機をどう見るか
・企業のグローバル化を急げ
・オーストラリア、カナダと連携強化を
・【コラム14】グルジアかジョージアか
・アジアと一体となって成長する
・【コラム15】シンガポールと一時期険悪な関係に……
・アフリカの世紀 ~長い目で必ずプラスになる日本の援助~
・【コラム16】中東の大事な小国 ~オマーンとヨルダン~
・中南米を忘れるなかれ
・【コラム17】反米・親日のオルテガ大統領

第6章 日本経済を立て直す

・日本の財政の現状
・財政再建の方法 (1)歳出を削減する
・財政再建の方法 (2)税収を増やす
・デフレから抜け出せない日本
・デフレでは円の価値が上がるから円高になる
・デフレ・円高は財政悪化の元凶
・1~2%のインフレと3~4%の名目成長
・実質成長率を押し上げるために
・供給サイドの再編も加速化
・「平成のルーブル合意」
・「社会保障と税の一体改革」
・なぜ、消費税か ~税収の安定性と小さい地域間格差~
・消費税の国際比較
・【コラム18】軽減税率導入の難しさ
・「高福祉高負担」か「低福祉低負担」か
・自民党と民主党の違い ~成長かばらまきか~
・国土強靭化200兆円の真実 ~3年間で15兆円の投資を~
・【コラム19】“集積”の発想

第7章 新しい産業を生み出す

・科学技術に資源の集中投資を
・アップルVSサムスンの争い ~技術よりデザイン~
・【コラム20】次から次へとスターが生まれる
・ノーベル医学・生理学賞受賞の山中伸弥教授のiPS細胞
・再生医療で日本は世界No.1になれるか
・リスクの高さに応じた臨床研究・治験の仕組みを
・【コラム21】山中伸弥教授と天野篤教授 その1
・沖縄を真の成長特区に ~エネルギーあふれる日本の中の“アジア”~
・沖縄で国際的人材を育てる
・【コラム22】山中伸弥教授と天野篤教授 その2 ~「神の手」と「神の眼」~

第8章 将来を担う人材を育てる

・自然の中で子どもを放牧せよ! 正月には凧揚げを!
・スクールカウンセラーの充実 ~子どもたちの駆け込み寺に~
・「貧困の再生産」の輪を断ちきれ
・奨学金のさらなる充実を
・大学のグローバル化が急務
・世界水準よりはるかに低い日本の教育予算
・30歳で子ども二人を持つ社会
・将来をイメージする「トライやる・ウイーク」、「トライアル雇用」
・「日本版コネクションズ」
・誰にでもチャンスがある国・日本
  ~「努力すれば報われる国」にするために~

おわりに ~マラソンブームの中で~