大前研一 日本の論点 2015~16

大前研一 日本の論点 2015~16

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ビジネスマンならこのレベルの常識を持ちなさい!

今の日本の最大の論点は約1000兆円を超える巨大な国家債務である。
どう解決すべきか、本書の読者にも考えてもらいたい。「啓発された市民」にならねばこの国はなにも変わらない。その他、国際問題、企業経営、サイバー革命……。この一冊で「日本の論点」は整理できる。

四六 判( 320 頁)
ISBN: 9784833421058

2014年11月14日発売 / 1,760円(税込)

大前研一(おおまえ・けんいち)

 早稲田大学卒業後、東京工業大学で修士号を、マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得。マッキンゼー・アンド・カンパニー・インクを経て、現在(株)ビジネス・ブレークスルー代表取締役、ビジネス・ブレークスルー大学学長、ボンド大学経営学部教授。著書に『稼ぐ力』(小学館)、『新装版企業参謀』(プレジデント社)ほか多数。
 「ボーダレス経済学と地域国家論」提唱者。マッキンゼー時代にはウォールストリート・ジャーナル紙のコントリビューティング・エディターとして、また、ハーバード・ビジネスレビュー誌では経済のボーダレス化に伴う企業の国際化の問題、都市の発展を中心として拡がっていく新しい地域国家の概念などについて継続的に論文を発表していた。この功績により1987年にイタリア大統領よりピオマンズ賞を、1995年にはアメリカのノートルダム大学で名誉法学博士号を授与された。
 英国エコノミスト誌は、現代世界の思想的リーダーとしてアメリカにはピーター・ドラッカー(故人)やトム・ピータースが、アジアには大前研一がいるが、ヨーロッパ大陸にはそれに匹敵するグールー(思想的指導者)がいない、と書いた。
同誌の1993年グールー特集では世界のグールー17人の一人に、また1994年の特集では5人の中の一人として選ばれている。2005年の「Thinkers50」でも、アジア人として唯一、トップに名を連ねている。

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目次

プロローグ

特別企画
大前流「超参謀メソッド」大公開
――マレーシアのマハティール、シンガポールのリー・クアンユー、中曽根康弘……

国をも動かす名参謀の力量とは?


side A 復活への秘策

Strategy01
オリンピックバブルに騙されてはいけない
――日本を活性化できるのは東京の「西高東低」を是正する大規模開発だ

Strategy02
日本の部長の給料はなぜ、世界最低レベルなのか
――人事給与システムのダブルスタンダードがクラッシュを引き起こす

Strategy03
「アマゾン」の一人勝ちはなぜ起こるのか
――国内4700万ユーザーを抱えるラインの動員力を利用しない手はない

Strategy04
どこまでも続く「ソニーの一人負け」
――躓く理由の1つは、過去の成功体験に引きずられるから

Strategy05
フランス人COO誕生へ! 武田薬品工業は成功するか
――世界中の製薬会社が苦闘する困難な経営課題が立ちはだかる

Strategy06
ゴーン退任こそ日産飛躍のベストシナリオ
――独裁者ぶりがあちこちで綻びを生み出している

Strategy07
長期衰退を止めるには移民政策しかない
――高校の授業料無償化より移民教育無償化のほうがよっぽど意味がある

Strategy08
スマホで五億円稼ぐ「情報の取り方」
――胃に入れる食費と頭に入れる情報の金額を同じにしろ!

Strategy09
エネルギー危機を救うわが私案(1)
――再生可能エネルギーでは原発の代替ベースロード電源にはなりえない

Strategy10
エネルギー危機を救うわが私案(2)
――「電力50%オフ社会」実現で世界をリードせよ

Strategy11
エネルギー危機を救うわが私案(3)
――業界再編すれば、電力は安定、コストが下がる

Strategy12
シェールガス革命で浮かぶ会社、沈む会社
――「TPPから農業を守る」どころの話ではない

Strategy13
シェールガスの対日輸出解禁でガス価格は下がるのか
――高い石油と高い天然ガスを買い続けている日本の立ち位置と未来を読む


side B 世界の視点

Strategy14
シリア戦も不可避!?「集団的自衛権」容認の危うさ
――アメリカのポチを演じてきた日本は「NO」と言えない

Strategy15
集団的自衛権、安倍流「普通の国」とは、どんな国か
――ありもしない事態を想定して政治家と役人が決めていくことではない

Strategy16
世界から尊敬されるドイツ、警戒される日本
――「失われた20年」の間にドイツは東の吸収に完全に成功した

Strategy17
お金をムダにしない「ドイツ連邦制」の仕組み
――強さの根源は連邦制という統治機構にある

Strategy18
就職に困らないドイツの「10歳のハローワーク」
――民族的誇りや執念が結実してモノづくり大国が形づくられた

Strategy19
台湾の経済は、中国よりも圧倒的に強い
――英語、中国語、日本語の3カ国語でコミュニケーション能力が抜群

Strategy20
バブル崩壊前夜の中国とどう付き合うか
――1億円以上持つ中国人の50%は国を出る準備をしている

Strategy21
サムスン電子と心中か? 韓国経済の暗雲
――「中進国のジレンマ」こそがG7とG20の決定的な違いだ

Strategy22
自民党の属人的、密約ベース外交のツケ
――“パンドラの箱”が開いたいま魑魅魍魎の外交問題が飛び出した

Strategy23
安倍首相の靖国参拝、知られざる波紋
――国内外の認識ギャップが広がり、感情的に反発する日本人が右傾化する懸念

Strategy24
アメリカが警戒“失言政治家”の危ない勘違い
――日中間に起こる“偶発的な戦争”が危ぶまれている

Strategy25
韓国、中国が狙う、北朝鮮の植民地化とロシアが狙う労働力
――「邪魔者=日本」の出る幕はほとんどない