[著] 泉ウタマロ（いずみ・うたまろ）
文学に関する大学などはいっさい出ていない。自由奔放な生活を送っていたが、ある寒い冬の夜「私は物語を書くのだ！」との強烈な何かに突然貫かれ、以降試練がはじまる。さらに降ってわいた幼ネコ（ルナ・4歳・女児）との同居も加わり、翻弄されっぱなしの人生を送っている。東京都国立市の田園地帯在住。
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1 ついうっかり死んでしまった、その後の私
2 そりゃあ一生懸命努力しましたよ、いったい何が悪かったって言うのですか！
3 五八三回目の過去生と私
4 「どうしてなんだい？ イレーヌ」
5 「あなたを愛しています。クロード」
6 大切な少年時代─心の原像
7 神への反駁─輪廻転生なんかこりごりだ
8 夜明けまでの時
読者のみなさまへ
この物語は、2005年9月に新風舎より『魂の、もう半分の世界』というタイトルで出版された小説が元になっています。
私がその本と出会ったきっかけは、翻訳家の山川紘矢さんからの一言でした。電話である別の企画の相談をしている最中に、ふとこう漏らされたのです。
「ちょうど今、前に一度読んだ本を読み返しているんだけど、これがとにかくおもしろくてね……」
お話によると、まず奥様の亜希子さんが、以前献本を受けた同書をたまたま読み直してみたところとても感動なさり、すぐに夫の紘矢さんにも再読するようにすすめられたということでした。
それから数日後、山川さんから本が送られてきました。読み終えてすぐに、こんな素敵な物語を書く作者に会ってみたいと強く思いました。しかし、著者の連絡先がわかりません。版元の出版社も既に廃業されて連絡がつきません。そこでネットで検索してみたところ、ひとつの手がかりが得られました。あるペット商品のウェブサイト上の「飼い猫紹介」というコーナーの投稿者の中に「ウタマロ」という名前を見つけたのです。
実はこの物語の前半に猫が登場するのですが、その描き方になんとなく作者の猫好きな気配を感じていました。早速、サイトの運営会社に連絡を取り事情をお話しましたが、守秘義務上の観点から教えていただくことはかないませんでした。しかし、それから数ヶ月後、何人かの方の助けをお借りして、作者の泉ウタマロさんとお会いすることができました。そして、再びこの本を出版できることになりました。あらためまして、今回の出版へと導いてくれたすべての人たちに感謝いたします。
なお、新たに出版するにあたり、著者の意向により文章の一部を改稿・訂正・追加するとともに、タイトルを変更しました。
編集者
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