東海友和(とうかい・ともかず)
三重県生まれ。岡田屋(現イオン株式会社)にて人事教育を中心に総務・営業・店舗開発・新規事業・経営監査などを経て、創業者小嶋千鶴子氏の私設美術館の設立にかかわる。美術館の運営責任者として数々の企画展をプロデュース、後に公益財団法人岡田文化財団の事務局長を務める。その後独立して現在、株式会社東和コンサルティングの代表取締役、公益法人・一般企業のマネジメントと人と組織を中心にコンサル活動をしている。特に永年創業経営者に師事した経験から得た、企業経営の真髄をベースにした、経営と現場がわかるディープ・ゼネラリストをめざし活動を続けている。
モットーは「日計足らず、年計余りあり」。
著書に『イオン人本主義の成長経営哲学』ソニー・マガジンズ、『商業基礎講座』(全5巻)(非売品、中小企業庁所管の株式会社全国商店街支援センターからの依頼で執筆した商店経営者のためのテキスト)がある。
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はじめに
第1章 小嶋千鶴子を形成したもの――その生い立ちと試練
- 1.宿命――田舎町の呉服屋から
- 2.背負った使命――二三歳の当主
- 3.焦土からの復興――残った先代の遺産
- 4.弟と二人三脚――姉から共同経営者へ
- 5.業態開発とチェーン化志向――大きな目標へチャレンジ
- 6.岡田屋からジャスコへ――大きな舞台への飛躍
- 7.ジャスコの基礎づくり――専門経営者の真価を発揮
- 8.退任後のビジョン――一〇年区切りの人生目標
- 9.パラミタミュージアム――趣味の風景(夫小嶋三郎一とともに)
- 10.姉と弟の深層――風樹の嘆
第2章 善く生きるということ――小嶋千鶴子の人生哲学
- 1.自己の成長・成功のために何をなすべきか
- 2.先哲の知恵から学ぶ
- 3.長い人生のグランドデザイン
- 4.善く生きるということ
- 5.信頼の基礎は責任感と使命感
- 6.純度の高い自己基準を持つ
- 7.知って行わなければ知らないのと同じ
- 8.女性が男社会で生き抜くには
- 9.数をこなすと質に変化する
- 10.仕事の意味づけする
- 11. 変革期こそチャンス
第3章 トップと幹部に求め続けたもの――小嶋千鶴子の経営哲学
- 1.現場は宝の山
- 2.考えるチカラをなくした職場は悲惨
- 3.理想の会社を追い求めて
- 4.会社は社会の機関である――根幹となる哲学
- 5.蓄積された眼に見えない資産
- 6.社会的信頼の構築
- 7.マネジメントのレバレッジ効果
- 8.脇が甘くなる趣味と私事
- 9.失敗を寛容する心が人を育てる
- 10.不正には厳
- 11.競争優位の戦略
- 12.短期より長期適合性
- 13.イノベーターの芽を摘まない
- 14.起案権限
- 15.成長責任を負う
- 16.根回し調整不要論
- 17.良質なDNAを創る
第4章 人が組織をつくる――小嶋千鶴子の人事哲学
- 1.小嶋の経営・人事の特性
- 2.人事の基本は発展力の確保
- 3.保守的人間の排除
- 4.上がれば下がる、下がれば上がる
- 5.エンパワーメントの本質
- 6.教育こそ最大の福祉
- 7.三つの領域への取り組み
- 8.組織階層に求めるもの
- 9.人は用い方次第
- 10.止まると濁る・長いと腐る
- 11.側近政治を排除する
- 12.人間の美しい心に訴えよ
- 13.合併成功の本質――人心の一致と融合
- 14.公正な能力をはかるモノサシを創る
- 15.専門(人事担当)経営者としての誇り
第5章 自立・自律して生きるための処方箋
- 1.何を選択し目標とするか
- 2.自己を開発する能力を身に着ける
- 3.人間の可能性は無限大
- 4.散歩のついでに富士山には登れない
- 5.復元力を身につける
- 6.なくてはならない人になる
- 7.矯めるなら若木のうち
- 8.モノの見方・考え方の原則
- 9.小事は大事――小事を大切にするのがプロ
- 10.小さな変化を見逃さない
- 11.「あるもの」より「ないもの」で人生は決まる
- 12.上策に向けて全力を尽くす
- 13.選択で自己が決まる
- 14.最後は全体の利益を優先する
- 15.自立・自律をめざして
終章 いま、なぜ「小嶋千鶴子」なのか?