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> 日本のグローバル化は“日本語”からはじめなさい
[著]トンクス・バジル
株式会社エドベック 代表取締役社長
1966年カリブ海の島国トリニダード・トバゴで生まれる。1969年カナダに移民。
国籍はカナダとイギリス。トロント大学で中国史と中国語を専攻。ブリティッシュ・コロンビア大学大学院で東アジア研究と日本語を専攻する。同大学院在学中に、日本語クラスの後輩が持っていた米米CLUBのミックステープを聴いて日本の素晴らしさを知り、日本に行くことを決意。1992年、バックパックと全財産(10万円)を持って来日する。以後、英会話学校の教師、統括責任者、教材開発者、教師養成トレーナー、出版、校長など、幅広く英語教育に携わる。また、横浜国立大学・青山学院大学・NPO法人国際教育振興協会と共同で英語指導者育成eラーニングプログラム「Teyl-JAPAN」の開発にも参加。2017年より現職。一般社団法人全国外国語教育振興協会(全外協)の理事としても活躍。日本人女性と結婚し、子供が二人。趣味は外国語学習、旅行、料理、ガーデニング、DIY。フランス語、英語、スペイン語、中国語、日本語に堪能。
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はじめに
Chapter1 外国人との本格的な協働時代に突入した日本
- 少子高齢化がもたらした空前の人手不足
- 人手不足解消に不可欠となった外国人材
- 外国人はどのような資格で日本で働いているのか
- 日本で働いている外国人の多くは「留学生」と「技能実習生」
- 新たな在留資格「特定技能」が創設
- 日本語能力の目安となる「JLPT」の「N資格」
- 日本で働きたいと思っている外国人は、実は少ない?
- 「日本語を話せない」がトラブルの原因になります
- 外国人が日本語を簡便に学べる環境を整えることが重要
Chapter2 外国人にとって、日本語は世界一難しい言葉?
- 世界を見渡しても特殊な言語である日本語
- 日常生活に必要な語彙数が多い
- 外国人泣かせの漢字
- 漢字の読み方にルールがなく、感覚で覚えるしかない
- 発音が難しい~言葉は多いのに母音が少ない
- オノマトペが多い
- 方言、男言葉・女言葉
- 主語抜けは当たり前。「てにをは」の使い分け
- 話すスピードが速く感じられる(音節が短く、多い)
- 日本の社会や文化といった背景を知る必要がある~敬語
- 難しいから進化した
Chapter3 さまざまな課題を抱える、国内外の日本語教育の現状
- なぜ日本語を話せない外国人が多いのか
- 学びではなく、働くことに注力する留学生
- 借金を返せず違法労働者に
- 試験が2技能のため勉強も必然的に2技能に偏ってしまう
- 厳しい運営環境に置かれている学校が少なくない
- 海外の状況も、国内と同じように問題が山積
- 正しい日本語を話せる日本人教師が少ない
- 日本に人材を送るだけの斡旋所となっている学校もある
- 教材不足のためユーチューブやアニメで学ぶしかない
- 建物、教師などのインフラを増強するのは得策ではない
Chapter4 eラーニング「にほんごdojo」が日本を救う
- eラーニングとは
- eラーニングが日本語学習に効果的な理由
- 4技能すべてを学べる教材が必要
- スピーキング学習できる「My JT」
- 「にほんごdojo」の開発背景
- 実在する著名な日本語教師が登場
- 合格保証制度
- 海外の関係者からも期待されている
- 「にほんごdojo」はまだまだ進化する
- 「にほんごdojo」の導入事例
- eラーニングの課題
Chapter5 外国人雇用を検討している経営者に伝えたいこと
- 日本で働く外国人の実態
- 外国人を他の日本人と同じように扱う
- キャリアマップも日本人と同様に
- 東港金属のケース
- 語学学習も含めた意欲を重視する
- 通訳も大事だが、お互いの母国語を覚えることが理想
- 「やさしい日本語」で伝える
- 「やさしい日本語」とは誰もがわかりやすい表現
- 難しい言葉は使わない。平易な言葉に置き換える
- オノマトペ、カタカナ言葉は使わない
- 文章は短く、文末は「ですます」で統一。短縮語は使わない
- 敬語は使わない
- ゆっくり話す
- 繰り返す、確認質問する
- 正解はない。レベルに合った言葉で伝える
- 言葉も大事だが気持ちも大事
Chapter6 改めて日本語教育について考える
- 最低限の日本語は身につけるべき
- 短期間で集中的に学習する
- 独り言勉強法
- eラーニングだけでは不足。リアルなコミュニケーションが重要
- 学習にかかる費用は誰が負担するのか
- 外国人材で日本企業も社会も成長する~ダイバーシティ
〈巻末特別対談〉
- グローバル協働時代の外国人材の活かし方(芦沢真五×トンクス・バジル)
おわりに