カテゴリ

イベント情報

独断

独断
宗次流商いの基本

コロナウイルスの影響は、飲食業界を直撃しているし、CoCo壱番屋(ココイチ)も例外ではない。しかしながら、こんな逆風にあっても、ココイチの古いオーナーの売上げの落ち込みは、最小限に留まっているようだが、それは、なぜなのか?

ココイチの創業者である宗次德二氏は、1974年にココイチの前身となる喫茶店を開業し、それから8年たって株式会社壱番屋を設立した。その後、同社のフランチャイズシステムをつくり、国内外で1400店舗を超える体制を築き上げた。

宗次氏の経営のポリシーは、極めてシンプルである。
「現場主義、お客様第一主義、率先垂範」を徹底して行う。宗次氏にとっての「経営」とは「継栄」、つまり継続して栄え続けることであるという。

同社は2005年に東証一部上場を実現させるが、朝から晩まで仕事のことだけを考え続けた宗次氏が考える仕事の基本を忠実に実行し続けた結果である。

同書には、宗次氏がこれまで培ってきた仕事の極意が、まとめられている。

四六 判( 232 頁)
ISBN: 9784833423847

2020年10月16日発売 / 1,760円(税込)

[著]宗次 德二(むねつぐ・とくじ)
カレーハウスCoCo壱番屋創業者。1948年石川県生まれ。
74年喫茶店開業。78年カレーハウスCoCo壱番屋創業。82年株式会社壱番屋を設立し代表取締役社長に。フランチャイズシステムを確立させ、国内外の店舗で1400店を超え、ハワイや中国、台湾など海外へも出店し現在も拡大中。2005年5月に東証一部上場。1998年代表取締役会長、2002年役員退任。03年NPO法人イエロー・エンジェル設立、理事長就任。07年クラシック音楽専用ホール「宗次ホール」オープン、代表就任。

目次はこちら(クリックで開きます)

目次

はじめに コロナ禍で再確認した「商売でいちばん大切なこと」

第1章 「成功の種」は計画して見つけるものではない

 人生は「生まれた境遇」で左右されるわけではない

 貧しい中からでも「希望」は生まれてくる

 「一生の仕事」は自分で選んで決まるものではない

 「ラッキー」をラッキーのままで終わらせてはいけない

 「儲けるだけ」の仕事では面白くない

 条件が悪くても儲けを出すところに「商売の面白さ」がある

 こだわり」を持てば中身は後からついてくる

 小さく始めて、「積み上げて」いく

 やると決めたら「覚悟」を持って進めればいい

 人生、本気で勝負をかけるなら「早い」ほうがいい

 一歩を踏み出すために、「やらざるをえない」状況に身を置く

 「後ろ向き」の転職は不幸のもと

 起業をするなら人生を「180度変える」覚悟を持とう

 夢を実現したいのなら、まず「実現可能な目標」を持つことだ

 「最初に失敗を重ねる」ほうが商売はうまくいく

 「何もない」からいろんなチャレンジができる

 「早起き」は百利あって一害もない

 目標を達成したければ「早起きを続ける」に限る

 経営者は仕事を「趣味にする」のがいい

 「常に上を目指す」のが経営者の務めである

 経営者は「大雑把より微細」なほうがいい

 経営者に必要なのは能力よりも「感謝の姿勢」である

第2章 「基本の基本」を大事にすればすべてうまくいく

 「根本精神」を大切に守れば必ずうまくいく

 明日の経営のヒントはすべて「現場」にある

 お客様からの「クレームは財産」である

 早起きと掃除で「健全な企業風土」を育てる

 心を込めた掃除を「半年」続ければ、売上は必ず回復する

 「いい店にしよう」と思うほど、問題は尽きることなく現れる

 お客様のニーズに「きめ細かく」対応する

 繁盛させたければ「お客様の声」に耳を傾けること

 判断に迷ったら「お客様を第一に」考えてみる

 プロとしての自覚は「実践」の中で育まれる

 お客様と交わした約束は絶対に守るのが「プロの仕事」

 成功の決め手は自社の商品に「絶対の自信を持つ」こと

 「万人向けの味」だからこそ飽きずに何度も食べたくなる

 うまくいっている時ほど「明確な目標」を持とう

 「笑顔」が最大のトラブル防止策になる

 経営者が「率先垂範」してお客様への感謝を示す

 「制服姿」で現場にいる経営者が一番格好いい

 仕事に全身全霊を傾けると「アイデア」が浮かんでくる

 誰よりも没頭して「働く喜びを実感」できれば一流になれる

 「交友関係」に時間・お金・体力を使うのはもったいない!

 たまたま成功した結果は、後からの「失敗のタネ」になる

 経営は「人に頼らない」ほうがうまくいく

 思いや情熱の大きさが企業規模の「器」になる

 目標は「なにがなんでも必達」しなければならない

 経営も人生も「人間性」がすべて

 自社の社員に「絶大な自信」を持てるか

 業績を上げ続ければ「この会社にいたい」と思う社員が増えてくる

 長続きの秘訣は、決めたことを「毎日やる」こと

第3章 「真心の経営」を実践する

 利益の少ない商売ならば、より一層「心」を込めよ

 「社用車」を見れば、会社の経営姿勢がわかる

 経営のよしあしは「数字ではなく姿勢」にある

 日本一の標語「お客様、笑顔で迎え、心で拍手」

 「等級付け」することで「自分の実力を客観視」できる

 より高いレベルを目指すために「評価はあえて厳しく」する

 見習い期間に必要なのはただひとつ、「強い意志」である

 苦労を乗り越えるところに「感謝の気持ち」が生まれる

 加盟店を任せる条件は「誠実」「意欲」「堅実」「生業」

 お客様が求めているのは「満足」することである

 出血サービスをする前に「心のサービス」を徹底する

 経営の素人だからこそ「ユニークなビジネス」が生まれる

 じっくりでいいから「成功事例」を積み上げていく

 「スタッフの人気」でお客様に来ていただくような店にはしたくない

 経営者こそ、「たった1人で」仕事を楽しめる

 「過度な値引き」は社員を疲弊させ、サービスの質を落とす

 値下げしなくても「価値を認めていただける商売」をすればいい

 「社員の心」をつかまないと右肩上がりは考えられない

 「公明正大」であることは経営者の基本である

 長持ちするのは「真面目でコツコツ」続けられる人である

 外国人労働者の「やる気を引き出す」には、豊かになる方法を教えてあげればいい

 店舗拡大をしつつも「失敗店を出さない」ことが大事

 地域社会の役に立ってこそ「商売をする意味」がある

第4章 どんな場面でも切り抜ける「宗次流経営論」

 経営は「継栄」でなければ意味がない

 「シンプル」に考え、ただ「ひたすら実行」する

 まず「実行」してみる、そうすれば「結果」はすぐに出る

 決算書が読めなくても「増収増益」であれば大丈夫!

 なぜ「値上げ」をしてもお客様の心は離れないのか

 経営者が身を削ってやれるかどうか、それが「成功と失敗の分かれ道」になる

 仕事が面白ければ「無休・長時間」でも平気で働ける

 経営者は「上位2割の社員」を動かせ!

 経営者の本気が部下に伝われば無理なく「片腕」が育つ

 成長の原理は「常に目標を追って必達する」こと

 増収増益ができないのは経営者の「よそ見」が原因である

 安定経営の秘訣は「情熱を注いで太い幹を育てる」こと

 銀行との付き合いでいちばん大事なのは「約束の厳守」である

 すばらしい後継者に恵まれることは「経営者最大の喜び」

 前に進むためには「執着しない」ことが大事

第5章 成功のためになくてはならない「助け合いの精神」

 自分のためではなく、「人のために」お金を使う

 企業活動は「地域社会の支え」なしには続けられない

 「余裕がない」は逃げ口上でしかない

 社会貢献活動を行うことは「企業の義務」である

 「シャツは980円、腕時計は7800円」で十分!

 経営で手にしたお金だからこそ「世の中のため」に使いたい

 「ゆとり1%」の寄付から始めてみる

 大事なのは「できるところから、今すぐ始める」こと

 「他人」に求めるのではなく、「自分」に求める

 すべては「共存共栄」の精神で

 「心の姿勢」がよくないとよい人生は送れない

 引退後の人生は「人のため、地域のため」をテーマにする

おわりに 今こそ「経営者の社会的役割」が問われている