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Overall Optimization

Overall Optimization
個別最適経営に意味はない。今こそ全体最適経営を

◆部分最適の先にある「全体最適」へ

事業計画や会議の議事録、在庫管理、決算処理、さらには従業員の勤怠管理まで、いまや企業活動のすべてがデジタル化されている。
しかしデジタル化による効果は、多くの場合、「時短になった」などという表面的な部分にとどまっている。
言うなれば「部分最適」である。

デジタル化によって作業効率や生産性が高められたのであれば、「部門間の連携が強化され、新たな企業価値創造につながった」という経営効果が現れてしかるべきだ。
それなのになぜ日本企業の多くは「部分最適」にとどまり、「全体最適」できないのだろうか。
そこには依然として、「テクノロジーは効率化の手段」と見なす企業風土があるのではないか?

本書ではテクノロジーによって経営効果を高めるためのアプローチを、実際の企業での取り組みを例に紹介する。

「もしあなたが、ITに使われる人でなく、使いこなす人になりたいなら」――『経営戦略全史』著者・三谷宏治氏推薦!!

四六 判( 232 頁)
ISBN: 9784833452496

2024年10月30日発売 / 1,760円(税込)

[編著]宮本裕司(みやもと・ゆうじ)
MBA修了後グローバルビジネス、社会課題、イノベーションなどを中心に研究。2021年よりSAPジャパン株式会社。著書『DXを探せ!』(中央経済社・共著)。

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目次

  • ■はじめに 経営とテクノロジーの新たな関係

  • ■Chapter 1 今、講ずるべき経営の打ち手

  • 日本企業の強みと弱みとは
  • 現場の本質とは何か
  • 歴史的経路依存症から脱却する
  • デジタルトランスフォーメーションは炊き込みご飯
  • IT人材は本当はたくさんいる
  • 縦割りは社員と顧客の天敵
  • 行動変容に必要な「根拠」
  • 戦略は組織に従う?
  • 日本企業は日本文化に従う
  • ■Chapter 2 経営改革の実践者たち

  • 事例01:ファインネクス~年商60億円のグローバルニッチトップが挑んだ興隆と危機
  • 何から手をつけ、どう改革するべきか

  • 社長だからこそできる全体最適化

  • 経営改革の難所は「変化を嫌う人間」自身

  • 全員が享受する「全体最適化」のメリット

  • これから経営改革に挑む企業へ

  • 事例02:TOA~地産地消ビジネス企業が成し遂げた世界共通のマネジメント
  • 本社と現地の「温度差」をどうするか

  • 海外に任せながらも「共通化」を実現

  • ERPを選んだ四つの理由

  • 経営手法が変わると、人も変わる

  • 経営を全体最適化し、データを活用

  • 事例03:NTTアドバンステクノロジ~継続的な改革。ERP導入から5年の軌跡と挑戦
  • クラウドERPで業務を代替できる

  • 「日本初導入」を先駆者として決めたワケ

  • 事業変革で会社の何が変わったか

  • F2Sは「社内文化」さえも改革する

  • さらなる最適化が今後の課題

  • 総括――過去、現在、未来のバランス配分
  • 個別最適から全体最適へ

  • フロントオフィス業務とバックオフィス業務の位置づけ

  • ■Chapter 3 データ活用の実践者たち

  • 事例01:阪急阪神ホールディングス~「都市データ」クラスの大規模データ活用への挑戦
  • データを活用しなければ生き残れない

  • HH cross IDがもたらした功績

  • 新たなエコシステム構築を狙う、次なる取り組み

  • データ利活用プロジェクト推進に必要な要素

  • 事例02:塩野義製薬~グローバル展開を目指す、ヘルスケア領域のデータ活用
  • DB-DAOなら、誰もが平等にデータを使える

  • 「隣は何をする人ぞ」では、人も組織も機能しない

  • CDMが解決する六つの課題

  • 新しい価値の創造とは? それを実現するプロセスとは?

  • グローバル展開&ガバナンス強化を目指して

  • 事例03:ProFinda~リスキリングの成果を活かす、エンドツーエンドのデータ活用
  • 人材活用のビジネスプロセス

  • プロジェクトへの人材の割り当て

  • 人材流通基盤の構築

  • リスキリングを事業戦略に結び付けるために

  • 総括――“分析”と“処理”がデータの両輪
  • データが生命線になる理由

  • 「手段」と「目的」を明確に区別する

  • 考えるべきは、企業全体の「整合性」

  • ■Chapter 4 社長が語る経営の本質

  • 対談:萩原工業代表取締役社長 浅野和志氏×生方製作所代表取締役社長 生方眞之介氏
  • ニッチトップが手掛けるソリューションの数々

  • 経営の本質は何十年も変わっていない

  • 手段を目的化してはいけない

  • 社長にしか見えない景色

  • 流動性を高め、組織を活性化する秘訣

  • 変え続けるのが社長の仕事

  • 日本企業を変えていくのは誰か

  • 企業のあり方を変えていく、「新しい資本主義」

  • 車の両輪としてのテクノロジーと経営

  • ERP導入で、売上指向から利益指向の会社に

  • 意識と文化を変える手段としてERPを使う

  • ■Chapter 5 事例に学ぶ意義

  • 個社による情報収集の限界
  • なぜ事例が欲しいのか
  • それでも事例から学べること
  • 経営リスクの最小化という観点で学ぶ
  • ■あとがき