海を渡った7人の侍

海を渡った7人の侍
大和証券シンガポールの奇跡

約10年、十数人の人員で「預かり資産1兆円」を実現した大和証券シンガポールの軌跡を追った【奇跡のドキュメンタリー】。
彼らの勝因は利益目標を掲げたことではない。利益目標よりも「お客さまのために」という理念を実現することを目標にしたからだ。
売り上げや利益を第一にしたのではなく、顧客の困りごとを解決することで、業績を上げたのである。
令和の時代だからこそ検討したい、「商品を売ることよりも、顧客から相談されること」を目指した営業スタイルの[真の実力]とは──。

四六 判( 264 頁)
ISBN: 9784833425285

2024年04月15日発売 / 1,870円(税込)

[著]野地 秩嘉(のじ・つねよし)
1957年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業後、出版社勤務を経てノンフィクション作家に。人物ルポルタージュを始め、ビジネス、食や美術、海外文化などの分野で活躍中。『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。『キャンティ物語』『サービスの達人たち』『高倉健インタヴューズ』『トヨタ物語』『ユーザーファースト 穐田誉輝とくふうカンパニー』『伊藤忠 財閥系を超えた最強商人』『図解 トヨタがやらない仕事、やる仕事』『名門再生 太平洋クラブ物語』ほか著書多数。

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目次

  • プロローグ それは奇跡と言っていい

  • マレーシアのゴム園からシンガポールに来た/大和証券シンガポールのWCS/日本人の強さはここにある
  • 第1章 始まりはバブル

  • 好景気が永遠に続くと思い込んでいた/大和証券の歴史と就職人気の理由/社員のモチベーションを上げる/1988年、岡、海を渡って香港へ/香港大和証券/岡、台湾の個人富裕層へ営業をかける/いい時代は早く過ぎ去る/敗戦処理の日々/謝るだけでは前へ進まない
  • 第2章 冬の時代

  • 失われた20年/岡、アジアで奮戦する……/真冬の到来/富裕層ビジネスとプライベートバンク/岡、本社から「もう一度やれ」と言われる/リーマン・ショック/三井住友FGと提携解消/岡、ふたたびシンガポールへ/香港からシンガポールへ/プライベートバンキングの考え方/横で見ていた男
  • 第3章 シンガポールでの生活

  • シンガポールの歴史/シンガポールの経済規模/甘くない国民性/たとえば経済/DX化と非接触化する建物/教育について/手紙が来る/山本文恵のシンガポール体験/国家管理が厳しい国/夫の仕事をサポート
  • 第4章 ゼロからの逆転劇

  • 2012年からのスタート/山本が来た/証券資格を取得するとは……/ゼロからの営業/おもてなしスピリット/暴れていると聞いたから/シンガポールへ行こう/平崎の着任/アイ・ラブ・ユー作戦/お客さまを取り返せ/接待だけが昭和的営業ではない/続いてやってきた男/会社が薦める商品はない
  • 第5章 チーム大和証券

  • 移住者は増える/連携の始まり/「ひゅーや、お客さまを紹介してもいい?」/口座を開く資格/サポートする人たち/営業員の家族からのサポート/利益よりもまず理念の組織/真似ができない
  • 第6章 移住者のメリットとは何か

  • それでも増える移住者たち/国外転出時課税制度/法人税と投資について/大出の昭和的営業
  • 第7章 3人の営業員

  • 自薦してシンガポールに来た/WCSへ行こう/シンガポールにやってきて/戻ってきた男──遠藤亮/債券についての基本/債券の魅力/債券営業/営業の武器は債券の知識とゴルフ/日本国内へのリフレクション
  • 第8章 彼らがやること

  • チームワークから始まる/WCSが業績を上げたのはなぜか/コバやんは言った
  • エピローグ 「生き生きしてるんだ、やつらは」

  • 東京本社で/海外で働くことは日本を注視すること